おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

7716 SRPPアンプ

頂いた7716だが、4本あるので単なるシングルアンプでなくすこし毛色の変わったものを製作したい。

 

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そういえば改造したOPT-5Pを死蔵しているので、これを使ったSRPPアンプはどうだろう。これはセンタータップの巻線を外してP1-BとB-P2を並列にし、1.25kΩ:8Ωのマッチングトランスとしたもの。

 

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SRPPアンプはタマが2階建てとなるので高い+B電圧を必要とする。そこで手持ちのKmB150Fの0-140Vタップを両波倍電圧整流してみる。赤字は実測の値。AC100V換算で+Bは350V程度得られることがわかった。電流は50mA程度流している。

 

電源トランスには170Vと200Vのタップがあるので電圧はもっと上げられるけど、電解コンデンサが高価となるので千石電商で扱っている東信工業の400Vシリーズを限度としたい。

 

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実験回路を組んだバラック

 

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上記の回路図を考えてみた。上側のタマはカソード電圧が高くなるのでヒーターバイアスをかけている。電圧はテキトウ。

 

KmB150Fでは7716のヒーター(13.6V0.35A)を4本賄うことができないので、ヒータートランス(トヨデンHT-1208)を追加しヒーターバイアスをかけている。7716はモバイル用途?で12V〜15Vでも大丈夫なので、上側のタマはAC12Vで点火する。

 

R10とR11の抵抗値が書いていないが、実際に組んでみて25mAくらい流れる値に設定するつもり。7716の5極部ユニットはgmが10mSくらいなので6GW8相当だろう。1管あたりの実効プレート電圧が165Vくらいの低電圧動作なので、抵抗の値はかなり低めになるはず。プレート電流が不安定になり暴走しそうなら電流を抑えるかR7のグリッド抵抗を小さくする。

 

マッチングトランスのインピーダンスは1.25kΩとしているが、どのくらいが適当なのかわからない。東栄のT-600(600Ω)やT-1200があるのでいろんなインピーダンスで試してみようと思う。

 

改造したOPT-5Pのインダクタンスを測定してみたら50Hzで3.6Hと2.6Hと不揃いだった。直流抵抗は83Ωと82Ωで揃っている。変圧比は2個とも400Hzで11.76:1だったからインピーダンスは1.1kΩ:8Ωとなった。インダクタンスが合わないのはコアのどこかに隙間でもあるのだろうか?分解すればわかるだろうが、OPT-5Pはバットジョイントらしい。

 

よくわからないことが多いので、まずは実験機を組んでみて特性の測定や試聴を行い、イケそうだと感じたら本番機を組むことにする。