7716 SRPPアンプ本番機の詳細な特性を測定した。
諸特性を上記に示す。実験機での周波数特性は高域カットオフがそれぞれLch 160kHz、Rch 143kHzだったから本番機で高域が伸びたことになる。回路的には一緒なので、OPTから出ている配線を短くしたのが効いているのだろうか。残留ノイズはLchが0.1mVだったので電源トランスからの誘導ハムの影響は少ないと思われる。
今回も真空管を取っ替え引っ替えして残留ノイズの低い組み合わせを選んだ。7716はヒーターハムを引きやすいので、影響を抑えるためにはDC点火しかないのかもしれない。
周波数特性。125mWと1W(at 1kHz)の両方を測定した。左右チャンネルの高域カットオフ周波数が異なるのは高域特性の違いによるもの。
クロストーク特性。シールド板によりL→R、R→Lがほぼ同じ特性になった。20Hz〜20kHzでは-69dB以下となっている。
Lchの歪率特性。残留ノイズが実験機より低くなったためか、最低歪率が0.06%まで下がっている。
Rchの歪率特性。こちらは各周波数で特性が揃っている。 特性を測定した限りでは問題は見られなかった。
3階の自室で試聴する。スピーカーに耳を近づけても無音だ。実験機ではわずかにブーンとジーッという音がしていたからレイアウトや配線の取り回しが影響していたのだろう。