おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

E130シングルアンプの進捗

久しぶりにE130シングルアンプの記事となる。少しずつ気がついたところを変更している。

 

E130のプレート電流が減るのを気にして動作を軽くしていた。その後2週間経ったが安定し、減らなくなったようだ。ただAC100Vの変動に同期してプレート電流が増えたり減ったりする。大体23.1mA〜24.8mA程度。

 

これはドライブ段と直結したE130のグリッドへ加えられる電圧が変動するためとわかってきた。たぶんバイアスが浅いので影響を受けやすいのだろう。

 

AC100Vが上昇するとドライブ段6N1Pのプレート電圧が増えてプレート電流が増加する。するとE130のグリッド電圧が上昇する。同時にE130のプレート電圧も上昇するためプレート電流が相乗効果で増えるというわけ。

 

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そこで6N1Pの電源にツェナーを入れて安定化してみた。回路図を上記に示す。D10とD11が追加したツェナーで、それぞれ130Vと120Vで直列にして250Vとなる。ツェナーに流す電流を確保するためR10を24kΩから20kΩに減らした。

 

実測の電圧を赤字で示す。プレート電流が安定しているかどうかはカソード電圧を測ればわかる。Lchは24.4mA、Rchは24.2mAとなった。なお6N1Pのカソード電圧が5.0Vと5.2Vで食い違っているのはユニットに特性の差があるためで、2本のE130のバイアス電圧にも差があるため電流値があまり違わないで済んでいる。

 

他にはフィラメント電圧が常時4.2V程度に上がってきたのでR18とR20を2.7Ωから3Ωに変更した。

 

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変換ソケットを作って6N2Pの代わりにSIEMENSのECC83を挿してみた。ところが私の駄耳では困ったことに違いを聞き分けられなかった。まあ仕方ないかな。

 

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6N1P(左)を6N1P-EV(中央)に挿し替えてみたら音色がクリアになったような感じ。そこで更に6N1P-VI(右)に挿し替えたらやはり音色が変化した。曲調がよくわかる。初めてE130の良いところが引き出されたのではないかと思った。カソードフォロアだから利得は1以下で音色は変わらないという理解だったのだが見事に覆された。

 

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シャーシ内部。あまり熱の影響を受けない場所へツェナーを移動したい。

 

このまましばらく聴き込んでみようと思う。何かまた思いついたら試してみるつもり。