配線チェック後に+Bへダミー抵抗を取り付けて電源オン、+B・+B1・2SC4793のコレクタ電圧を確認。続いて6DN7を挿して電源オン、各部の電圧を確認。
SP端子にDMMをつないでRCA端子に指を触れ、AC電圧が上昇するのを確認。今回は動作一発OKだ。
測定器をつないで動作チェック、特に問題はない。ただLchの残留ノイズが無帰還で0.3mVと多め。
竹ピンセットで配線をつついてみるとLchの入力シールド線と新たに追加した+B平滑用のチョークがくっついていてノイズを拾っていることがわかった(赤丸印)。なるべく離すようにしたら0.24mV程度になった。
NFBをかけることにし、R6(1.8kΩ)を接続して諸特性を測定。NFB量は6.4〜6.5dBとなった。残留ノイズは0.1mV前半となり、平滑チョーク挿入の効果が出ている。その他の特性は試作機とほぼ同じ。
NFBをかけた時の周波数特性。100kHzあたりにLch +0.1dB、Rch +0.2dBの小ピークがあるが、音色への影響があるため位相補正は行っていない。
クロストーク特性。弓なりカーブになった。20Hz〜20kHzでは-64dB以下となっている。
Lchの歪率特性。パラレルフィードの効果で110Hzでも殆ど悪化が無い。歪率自体が悪めなのは6DN7の直線性が悪いからで、2次歪み主体となるため聴感には殆ど影響しない。5%歪みでの1kHzにおける出力は2.6Wだった。
Rchの歪率特性。Lchと同様で、5%歪みでの1kHzにおける出力は2.5Wだった。
特性には問題ないことを確認したので、サイドパネルを接着剤で貼り付け、トランスの養生テープを剥がした。
3階の自室で試聴したが問題ない。打楽器が生々しい。女性ボーカルの声の艶がよく出ている。パラレルフィードの効果なのか低音がドカンと出てくる。