配線チェック後に4P1Lを挿して電源投入する。カソード電圧を70Vに調整。各部の電圧はほぼ設計通りだった。SP端子にDMMをつないでACレンジにし、入力端子に指を触れて電圧が上昇するのを確認。動作一発OKだ。
測定した各部の電圧を赤字で示す。+Bが設計より5V位低めだった。
測定器をつないで波形観測。発振の兆候は見られない。
諸特性を測定。裸利得は43倍。残留ノイズは0.14mVと0.11mVで安定している。1kHzの5%歪みの出力を試しに測ってみたら4.2Wだった。大体2A3シングルアンプと同じくらいだろうか。
無帰還での周波数特性を測定。80kHz〜90kHzに小さなディップが見られるものの、高域の減衰は素直だ。
NFB抵抗の代わりにボリュームをつないで6dBとなる抵抗値を測定したら4.2kΩだった。この状態でSP端子に0.047uF〜0.47uFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振の兆候は見られず安定している。
なんだかいきなり良い子で問題点は見られない。
ただ気になるのがパラレルになった4P1Lのどちらかにプレート電流の偏りがあってもわからないこと。カソード側がフィラメント電源で2本共通だから、プレート側に電流検出用の抵抗を入れれば良いのだけど設計中は思いつかなかった。配線を外して電流計を入れるしかないかな。