おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

7C5 CSPPアンプ・詳細な特性を測定

7C5 CSPPアンプにNFBをかけることにする。6dBとなるNFB抵抗の値をボリュームで確認したら2.4kΩだった。手持ちの関係ですぐに出てきたのは2kΩだったので、この抵抗を使うことにした。詳細な特性を測定してみた。

 

7C5_CSPP_characteristic2.gif NFB量は6.8dBだった。周波数特性は高域が99kHzまで伸びた。5%歪みでの出力は9.7W〜10.7W。DFは9.1だった。残留ノイズは0.1mVレベルまで減少。

 

7C5_CSPP_freq1.gif マニュアル測定した無帰還での周波数特性。

 

7C5_CSPP_freq2.gif NFBをかけたときの周波数特性。

 

7C5_CSPP_freq_Lch_NFB.gif アナログディスカバリーによるLchの周波数特性グラフ。

 

7C5_CSPP_freq_Rch_NFB.gif アナログディスカバリーによるRchの周波数特性グラフ。

 

7C5_CSPP_schematic_amp.gif アンプ部の回路を上記に示す。

 

7C5_CSPP_freq_Lch_NFB_animation.gif NFB抵抗と並列に入れる位相補正容量C6を100pFから330pFまで追加して周波数特性と位相特性がどうなるのか、gifアニメでやってみた。

 

肩が張ったバターワースのような特性が、肩がなだらかなベッセルのような特性に変化する。位相特性は500kHz以上でないと変化が見られなかった。オシロで方形波観測したらオーバーシュートが位相補正容量によって変化するのが見られるはず。

 

500kHz以下の位相特性は変わらないし、単にオーバーシュートを取るだけの補正容量なら不要と思う。

 

位相が180度遅れる利得は5dBで、裸利得は31dBだからNFBを26dBかけたら発振することになる。OPアンプのようにバッファとして使うわけないし、こんなに深いNFBをかけることはないので無問題。

 

7C5_CSPP_crosstalk1.gif クロストーク特性。残留ノイズの差が違いとなって現れている。20Hz〜20kHzでは-77dB以下だった。

 

7C5_CSPP_distortion_Lch.gif Lchの歪率特性。

 

7C5_CSPP_distortion_Rch.gif Rchの歪率特性。こちらのほうが低歪みで、残留ノイズの差が影響しているかもしれない。

 

7C5_CSPP_oscilloscope_waveform.gif SP端子に0.047μF〜0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振には至らなかった。(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力4Vp-p、200mV/div[プローブ10:1]、20μS/div)

 

特性に関しては特に問題なかった。

 

7C5_CSPP_outside7.jpg 3階自室で試聴してみた。当初はのっぺりした能面のような音で音量が低く感じ、ナニコレ失敗作!?と思ったのだが、数時間経過するといつものCSPPアンプの音色となった。優雅で定位感も良いし、これ以上何をやったらチューニングできるのかわからない。

 

7C5 CSPPアンプは6T9 CSPPアンプから再利用したパーツが多く、エージングされていると思うのだがアンプとして組み替えた場合はそうではなく、やはりパーツが馴染むまで音が変わるのだろう。