おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

45のDC点火

45シングルアンプ1号機の残留ノイズは1mV前後ある。ハムバランサを調整しても1mVより下がらない45が3本中2本。1本は0.3mVまで下がるのだが、その2本はもちろん使用可能。残留ノイズを下げるには45をAC点火ではなくDC点火するしかあるまい。今回はその方法を考えてみた。

 

DC点火には電源トランスにPMC-100Mを使うとして、ブリッジダイオードで整流しCRフィルタを通して2.5Vを供給すれば良い。しかしAC5VからDC2.5Vを作るのに6Wくらい発熱するし消費電力が増える。

 

ではDC-DCはどうか。降圧DC-DCを使えば良いが、スイッチングノイズを減らすのが難しい。このスイッチングノイズはなぜかOPTをすり抜けてしまうしDC-DCの入力側にもノイズが発生する。また、DC-DCの主にインダクタから電磁ノイズが発生する。

 

まあとにかくDC-DCで試すことにし、aitendoから極小降圧モジュールM1584を入手した。入力は4.5V〜28V、最大出力電流3A、スイッチング周波数1.5MHzというもの。

 

M1584_1.jpg 入手したM1584。サイズは約22mmx17mmx4mm。

 

M1584_2.jpg 裏側。2個ずつビアが設けてあり接続されている。GNDは入出力で同様に接続されている(非絶縁)。

 

ICはMP1584で、スイッチング周波数を抵抗で選択できる。調べたら100kΩのようなので950kHzくらい。AMラジオで確認したところ945kHzあたりでスイッチングしているようだ。

 

45_DC-DC_experiment2.gif

とりあえずACアダプタ12V5Aでテストしてみる。出力は2.5Vまで下げることができた。LCフィルタには手持ちの関係で100uH2Aのインダクタと470uF6.3VのOSコンを使った。

 

45_DC-DC_experiment1.jpg 実験風景。

 

45_DC-DC_experiment2.jpg 負荷は2.2Ωの2個並列と0.56Ωで1.66Ω。

 

45_DC-DC_experiment3.jpg DC-DC出力の残留リプルは20mV前後あり、LCフィルタで0.2mV〜0.3mVまで下げることができた。

 

DC-DC_ripple1.gif DC-DC出力波形。時間経過でどんどん変化していくので、これはある瞬間に過ぎない。

 

DC-DC_ripple2.gif LCフィルタ通過後の波形。

 

今後は電源トランスの6.3V端子を整流しCRフィルタを通してDC-DCに入力し、残留リプルの確認を行う予定。