12Aシングルアンプの配線を始めた。最初にAC1次配線を済ませて電源オン、ロッカースイッチのランプが点灯することと電源トランスの電圧を確認。
フィラメント電源に配線し再び電源オン、フィラメント電圧を確認する。5Vのところ4.97Vとなった。
次は+B電源基板に配線を取り付けつつブロック電解コンデンサへの配線をする。終わったら+Bにダミー抵抗16.6kΩをつないで電源オン、+Bの電圧を確認する。
+Bは260Vのところ約250Vと低めに出た。整流後は289Vのところ約298Vと高め。配線を確認するが問題ない。FETのVTは3.66Vで問題なし。100kΩと1MΩをそれぞれ外して抵抗値を測定するが値は合っている。
にわかには信じがたいが、47μF350V×2のブロック電解コンデンサC8のリーク電流が多く、FETのゲートに入力する電圧が下がってしまっているらしかった。新品のコンデンサを使っているのにリークが多いとは?
オシロで残留リプルを波形観測するつもりでGNDにみのむしクリップを接続しようとしたら、+BとGNDをショートさせてしまった。バチッという音とともに半導体が死んだ!
+B電源基板を外すには何本も配線を外す必要があり、FETはその裏に配線をハンダ付けしているので交換は困難を極めた。苦労して交換した後、再びテストしたら+Bがいきなり整流後の電圧となった。電源オフ時のFET保護用のダイオードD5がショートしていた。FETはダイオードを道連れに死亡したらしい。
ショート破壊したFETとダイオード。
修理後の電源部の電圧を上記に示す。整流後の電圧は実測296V、FETのVTは3.66Vなので+Bは265.4Vとなる計算なのだが、261.7Vと低いのはC8のリーク電流によるものと思われる。テストを続けていると+Bがわずかづつだが上昇していく傾向が見られた。これは電圧をかけ続けることによりリーク電流が減っているためだろう。