やはり2021年の最後を飾るアンプはコレだろうということで、SV811-10Aシングルアンプを出してきた。2016年の製作で、製作期間が3ヶ月ほどかかった記憶がある。モノアンプの2台構成で出力は11W。
回路は6V6GTのカソードチョークドライブでA2級、出力段は固定バイアス。バイアスが浅いのでグリッドをプラスに振ってやらないと出力が出ない。アンプ部は初段がFETとTrのカスコードになっているが、これは実験当初からそうなっていたのをそのまま踏襲したため。
アンプ部は比較的単純だが、A2級のグリッド電流に対応するため電源部が複雑になってしまった。+B1と-Cを安定化することでAC100Vの電圧変動でSV811-10Aのプレート電流が変わりにくいように設計した。
プレート電流を測ってみたら70mAで当初から変わらなかったので、バイアス調整は不要だった。
今聴いてみたら意外にまっとうな音がする。これがカソードチョークドライブの音なのだろうか。ずっと聴いていたら澄んだ繊細な音色になってきたようだ。
明るく輝くSV811-10A。実物はもっとオレンジ色なのだが、なかなか再現できないなあ。