おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

主に真空管を使用した自作アンプでの試行錯誤を公開しています。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

CV4055シングルアンプ・動作確認と特性測定

組み立てが完了したCV4055シングルアンプ本番機の配線チェックをする。誤配線やハンダ不良がなさそうなので真空管を挿して電源オン、+B電圧とCV4055のカソード電圧を素早くチェックする。各部の電圧もチェックしたが大丈夫そう。SP端子にDMMをACレンジにして接続、RCA端子に指を触れ電圧が上昇するのを確認。動作一発OKだ。

 

回路図に実測の電圧を赤字で記入した。ほぼ設計通り。ところで入力にボリュームを入れたのだが、6BQ7Aのグリッドに発振防止の抵抗を入れ忘れた。まあ発振しそうにならなければOKだろう。気にする人はグリッド近傍に1kΩ程度の抵抗を直列に入れてね。

 

諸特性を測定。実験機に比べ周波数特性や歪率特性がわずかに悪化したのは、新調したNFB抵抗の値が増えたせいだろうか。殆ど誤差の範囲だけど。残留ノイズはRchが0.08mVと低くなった。Lchはヒータートランスの漏洩磁束の影響を受けているのかもしれない。

 

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Analog Discoveryによる周波数特性。かまぼこ型だが20Hz~20kHzをぎりぎりカバーしている感じ。もうすこしNFBをかけたら改善するかもしれないが、利得自体が低いのであまり深くかけられない。

 

クロストーク特性。20Hz~20kHzでは-65dB以下だった。実験機とレイアウトがすこし違うので気になったが結果的には問題なし。

 

Lchの歪率特性。110Hzが悪めなのはOPTのインダクタンスが少ないためなので仕方ない。

Rchの歪率特性。Lchと同様だった。

 

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SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振には至らなかった。(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力1Vp-p、50mV/div[プローブ10:1]、20μS/div)

特性を調べた限りにおいては実験機と差が殆どなく、問題ないと判断する。

 

裏蓋を取り付け、3階実験室で試聴する。澄み切った感じが心地よい。低音もしっかり出ている。