おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

38シングルアンプ

GEの38を2本入手した。38はST-12の電力増幅用傍熱5極管で、ヒーター定格は6.3V0.3A。トップにG1が出ている。最大プレート電圧は250Vで、そのときのプレート電流は22mAとなっているから、最大プレート損失は5.5Wといったところ。ベースはUYで5本足。

とりあえずこのタマの音はどんなだろうということで、6Z-P1シングルアンプにUZ-UY変換ソケットを作って聴いてみた。

当初は穏やかな音という印象だったが、聴き込むにつれ澄み切った高域にオンマイクの女性ボーカルという感じに変化してきた。囁くような歌声が素敵だ。

6Z-P1シングルアンプ(38に変更)はパラレルフィードの回路となっており、低域が充実しているように思われる。

38の3結のEp-Ip特性図にロードラインと動作点を書き込んでみた。動作点は左上に寄っておりカットオフ側が長い。

簡単に特性を調べてみた。6Z-P1シングルアンプに89Yを挿してみた時に比べ、利得はほぼ同じでDFが低くなっているぶんrpが高め。

実効プレート電圧を上げてみた。こんな感じで出力を計算すると1.6Wとなった。

6Z-P1シングルアンプを改造するのならこんなふうにしたい。回路は同じなのだが書き方が異なっている。赤で示したところが変更する部分。+Bを上げて初段の+B1も高くし、カソード抵抗を変更する。

具体的にはソケットをUZからUYに変更、C8とC9を高耐圧にし、+B1の電圧変更に伴いR11とD2を変更、カソード抵抗は10kΩ3Wを並列にする。

電流の配分を備忘録として残しておく。

手持ちのパーツを見繕ってみたところ、10kΩ3Wの抵抗が3本しかなく発注しなければならない。

89Yシングルアンプと比較試聴してみたんだね。音色がクリアでこれはもう89Yシングルアンプのほうが自分の好みだと思った。単体で試聴するのなら38シングルアンプは十分イケるのだが。

6Z-P1シングルアンプでは出力が0.9Wだし、38シングルアンプに改造したら1.6W程度は出そうということで、改造してしまっても良いかもしれない。ただ6Z-P1シングルアンプの音を聴いてからの判断になりそう。

 

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