VT-25(10)の上位互換球(と言うのか?)としてはVT-62(801A)がある。これは最大プレート電圧と最大プレート損失をアップさせた送信管で特性的には同一とされている。手持ちにVT-62が2本あるので、いわゆるタマころがしをしてみる。ただ差し替えるだけではなく、特性データを取っておきたい。
回路図に赤字で実測の電圧を記入した。VT-62のカソード電圧はVT-25と同じ27Vに調整した。プレート電流は19mAとなる。もっと流すこともできるが同じにしてVT-25と比べてみたかった。
特性を上記に示す。出力は微増、ダンピングファクタは3.9~4.0とすこし増えた。
Analog Discoveryによる周波数特性。VT-25とほぼ同じ。
参考にクロストーク特性。20Hz~20kHzでは-70dB以下だった。
Lchの歪率特性。変わることを期待したが、VT-25とほぼ同じだった。
Rchの歪率特性。
3階の自室で試聴。VT-25が腰高な印象なのに比べ、低音が出てスケール感が増した感じ。総じてハイファイ調。音色に色付けがないのを好む人向きかもしれない。私としてはVT-25の鮮やかな中高域が良いと思う。
じつは電源トランスの上部カバーの養生テープを剥がした際に塗装がところどころ剥がれてしまい、黒の油性ペンでごまかしてある。ビニール袋に四角の穴を開けて貼り付け、上部カバーだけをマットブラックに塗装しようかと思っている。でも天候不順な日が続くようなので、なかなかできそうにない。