おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

4P1Lシングルアンプ・バラック実験その3

今度はC3oに代えて依頼者提供のEF42で実験することにした。

EF42はプレート電流が流れにくく、カソード抵抗R1を1kΩにした。利得が多すぎるのでプレート抵抗R3を51kΩとした。C3oではNFB量を6dBのつもりが5dBで測定してしまったので、NFB量が6dBになる抵抗値R9を探ったら1.5kΩとなったので、これでやることにする。また、NFBをかけて周波数特性を測定したら10Hz前後に小ピークが生じたので、カップリングコンデンサC3を0.1μFから0.33μFとした。

実測の電圧を赤字で記入した。

まず最初は4P1Lの3結で特性を調べた。EF42のプレート抵抗を下げたためか高域が伸びた。DFは8.3まで増えた。残留ノイズはNFB後で0.6mV前後と多い。

EF42はまじめにヒーターハム対策をしてませんといった様相で、無帰還での残留ノイズが1mV以上あった。低減するためには電源トランスのヒーター巻線を別にしてGNDに接続するか、ヒーターバイアスをかける必要がある。今回は4P1Lのフィラメント電源とEF42のヒーター電源を電源トランスの6.3V端子で共用している。

NFB有り無しの周波数特性。高域と低域で曲線が重ならないが、2度測定しても同じだった。

歪率特性。100Hzだとオーディオアナライザの針がゆらゆらして測定できないので110Hzとした。各周波数で曲線が揃っている。特に110Hzの歪率が下がったのがその理由。

次に4P1Lのg2をプレートからOPTの2.5kタップにつないだUL接続で特性を調べた。

 

残留ノイズは0.6mV前後。出力が3結に比べて増えた。DFは7.1まで下がったが十分。

周波数特性。160kHzあたりに小さな段差がある。

歪率特性。1kHzと10kHzに歪み打ち消しが起きているようだ。110Hzは変わらなかった。

オシロで10kHzの方形波を観測しながらSP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサを接続し、ダミーロードをオンオフしてみたが、発振する様子は無かった。

もしEF42を使うのならヒータートランスを追加するか、ヒーター巻線を3つにした電源トランスを特注する必要がある。