回路がほぼフィックスしたので、電圧増幅段をC3oとした時の試作機データを備忘録に残しておくことにした。
試作機の回路図を上記に示す。赤字はUL接続での実測の電圧を記入した。
今回の回路変更の内訳。FETリプルフィルタの抵抗R10を100kΩから68kΩに変更。これは+B電圧を数V上げて設計に近くなるようにした。また、4P1Lのカソード抵抗R6を720Ωから680Ωに変更。これも同様の理由。さらにNFB抵抗R9を2.2kΩから2kΩにして、UL接続でのNFB量を6dBとした。
試作機を4P1Lの3結とUL接続で交互に試聴したら、私には聴き分けできなかったので、出力の大きいUL接続でいくことにした。音質的には十分に思う。
諸特性を上記に示す。NFB量を6dBとすることで高域-3dB点の周波数は100kHzまで伸びた。1kHzにおける歪率5%での出力は2.1W~2.2W。DFは4.4だった。バラックでは5.0だったが、値が低くなった原因は不明。残留ノイズはRchが多めで0.3mV。
Analog DiscoveryによるLchの周波数特性。
Rchの周波数特性。
クロストーク特性。20Hz~20kHzでは20Hzがリミットして-65dB以下となった。
Lchの歪率特性。最低歪率は1kHzと10kHzが0.06%。
Rchの歪率特性。最低歪率は1kHzと10kHzが0.09%だった。残留ノイズが減れば、Lchと同様になると思われる。
[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]
SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしても発振しないことを確認。
今後はC3oからEF42に替えて特性の測定及び試聴を行う予定。