おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

4P1Lシングルアンプ・EF42での備忘録

4P1Lシングルアンプ試作機にEF42を使うためにソケットプレートを作成した。なお、EF42はリムロック管でソケットが特殊。当初はソケットプレートをシャーシ内に入れようと思ったが、ネジのナットがどうしても嵌まらずシャーシから外へ出して固定した。

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EF42用の回路に変更し、実測の電圧を赤字で記入した。ほぼ設計どおり。NFB抵抗R9はC3oと同じ2kΩとした。

EF42は外部からの誘導を受けやすく、手を近づけただけで残留ノイズが変化してしまう。そこでアルミホイルでEF42を覆ってシャーシに接地してみた。

諸特性を測定。残留ノイズはRchが0.8mVあってNFBをかけても減らなかった。EF42は利得が多く、NFB量も6.4dB~6.5dBとなった。高域-3dB点の周波数はC3oより伸びて116kHz~119kHz。1kHzでの歪率5%での出力は2.1W~2.2WとC3oと変わらなかった。

Lchの周波数特性。高域が伸びているのはNFB量が増えたため。

Rchの周波数特性。Lchとほぼ同じ。

クロストーク特性。残留ノイズに差があり、曲線が重ならない。20Hz~20kHzでは-61dB以下だった。

 

Lchの歪率特性。残留ノイズが多めのため三日月の形になった。あまり歪みの打ち消しは起きていない。

 

Rchの歪率特性。各周波数の曲線が重なっている。

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[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]

SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしても発振しないことを確認。

3階自室で試聴。EF42採用の場合、リムロック管のソケットのシールドケースは私には入手困難なので、依頼者様でご用意頂くか、誘導を気にせず聴いて頂くしかない。

アルミホイルを外してスピーカーに耳を近づけてみるとわずかにブーンと鳴っているけどリスニングポジションでは全く聞こえない。

C3oでは音楽を流していて、いいなと感じることがあったのだが、EF42では4P1Lの音色が活かされているようには思えない。女性ボーカルの子音が耳につく乾いたサウンドという印象。3結にしてみたけど印象は変わらず。エージングが必要なのだろうか。単に音に自分の耳が慣れていないせいか。