MJの2008年3月号に845ラインアンプが、ラ技の2008年3月号に3A5の
ラインアンプが載っている。それぞれ直熱管を使ったのが共通点で
私は7C5のラインアンプを製作して常用している。これはMJの2006年
1月号に載っていた松並氏のラインアンプを元にしたもの。ただし
電源トランスにTANGOのPH100Sを、真空管は6V6の代わりに7C5、GZ32
の代わりに5AZ4を使っている。真空管はそれぞれロクタル管だ。
画像を見るとまるでシングルパワーアンプみたいだが、ラインアンプ
なのである。
ラインアンプの効用は何か。
途中に何も挟まないほうが良いという考えもある。ラインアンプを
入れることで確かに雑音が増加する。
このラインアンプの利得は2.3倍程度あるので、パワーアンプの利得
が低くても大丈夫、という点で利用価値があると思う。
ソフトンのModel6と聴き比べる機会があった。例えて言うなら、Model6
は液晶でアニメを見ているよう、7C5ラインアンプはトリニトロン管で
映画を見ているようであった。7C5ラインアンプは音色に「艶」が
あって良いと思った。
無色透明のほうが良いという考えもある一方、真空管で着色したほうが
美しいという考えもあっていいと思う。
個人的には、LPを聴かないのなら、ラインアンプを挟んだほうが良いと
思っている。