ダイオードによる整流回路に比べ、整流管による整流回路は
どうも分が悪いようだ。
整流管は発熱するし、高価だし、へたりやすいし、場所を取る
など欠点ばかりが目につくようだ。
でも良い点もある。整流管の種類を交換することで+B電圧を
変えられる、スイッチングノイズが出ない、傍熱管を使う
ことで+Bの印加時間を遅らせられる等である。
でも一番の良い点は、動作状態でお線香が灯ることだろう。
また、調整中に誤って+Bをショートしても即座に壊れない
ことだ。こういう点にメリットを見出す人は多いのではないか。
フィラメントのDC点火、これはダイオードでないと無理だ。
半導体を使わないでアンプを組む場合、どうしても低電圧で
動作する直熱管を使わないとハムが抑えられない。
私自身は、かつてむさぼり読んだ70年代の初歩のラジオが
ダイオード整流を多く採用していたこともあって、全然
違和感がないんだけどね。