おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

SV-VT25改造・その8

配線チェックを終え、早速電圧測定。6FY7のsection2が予定よりも電流が多く、プレート電圧が低くなった。 その後、VT-25のカソード抵抗をフィッティング。2.2KΩと8.2KΩを並列、1.73KΩでmax22.5mAが流れるようにした。その時の回路図を下に示す。

 

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今日は周波数特性と歪率特性の測定。周波数特性は120KHz付近にあった鋭いピークが無くなっている。これはOPTの2次インピーダンスを8KΩから5KΩに変更したことで、クセが解消されたのだろう。でも低域と高域はあまり変わってない。出力1V時(0.125W)では13Hz(-3dB)〜30KHz(-3dB)だったので、1Wで測定するのは酷かもしれない。

 

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歪率は1KHzで1.5W時5.5%となった。以前は1W出るかどうかだったから、かなりの出力増となっている。100Hzと10kHzの特性が悪いのは、この類のアンプとしては気にしないことにしよう。

 

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その他、利得はLch 5.1倍(14.2dB)・Rch 5.3倍(14.5dB)、予想より低い値となった。カソードNFBがそれなりにかかっているためと思われる。DFは1.4〜1.5、まあこんなものだろう。なお残留ノイズはLch 0.7mV、Rch 0.3mV。 DFと利得から、カソードNFBが正しくかかっていることがわかった。

 

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改造後の写真を撮ってみた。撮影のために5U4Gを5V4Gに一時変更してある。ヒーターやフィラメントのあかりがはっきりわかって楽しい。

 

試聴は完成直後のバイアスがかかっているものの、一聴して感じられるのはさわやかな音だということ。周波数特性はかまぼこだが、DFが低いためか低音が出ているように感じる。超低域は無理だけどね。歪みの成分が作用するのかどうか、聴いていてじつに心地よい。ウォームトーンとは違うが、心地よくなるツボを心得ているような感じだ。測定器類を持っていなかったら、それはそれで満足できてしまう音だ。