このクソ暑いのに、研究室?に籠もってつまらない測定。
5H-HH3アンプの歪み率特性をとってみた。結果は以下のとおり。最大出力は5%歪みで0.2Wといったところ。0.5W以上はどう頑張ってみても出なかった。
1KHzと10KHzの歪み率が揃っている。小出力になるほど歪み率が悪化するのは残留ノイズが多いためだ。100Hzの歪み率が下がらないのは何故だろう?
不思議に思って100Hzと1KHzの1V(2.8Vp-p)サイン波の波形を撮ってみた。100Hzのほうがわずかにノコギリ波っぽくなっているのがわかるだろうか。これを何歪みと言うのだろう?
閑話休題。
もう数日聴き込んでみて、音色が気に入ったらバラックでない、ちゃんとしたケースに入れたアンプに仕立てようと思う。2本の真空管がぴょこんと出ているから、例えばこんなデザインにしてみようか。
うわーっ、どこかで見たような? パクリだー。
(2009.7.15追記)
私がメインで使っているEL32パラシングルアンプと聴き比べてみた。 曲の雰囲気や色気といった点ではEL32アンプのほうが上だが、繊細感や低音の量感では5M-HH3アンプのほうが良いと感じる。EL32アンプはSPの奥に音像が浮かぶが、5M-HH3アンプでは前に音が出てくるようだ。普段は小音量で聴くから、5M-HH3アンプのラウドネスがONになったような音作りが合うのだろう。
最初はマイクを使わないような小編成の演奏のほうが相性が良さそうだ、と思っていた。でも、意外にフルオーケストラやジャズでもボーカルものでもイケてしまう。ウソのようだが本当なんだから仕方ない。
しかしねぇ(急に言葉が乱れるけど)、こんな回路、部品でこれだけ素晴らしい音(と自分が感じる)が出てしまうと、高価な直熱管と高級トランスを使ったアンプって何なんだ、と思うよ。ほんと、歪み率や周波数特性などの尺度でアンプの善し悪しは測れないんだな。
たかだか出力0.2Wのアンプだから、音量を上げればあちこちボロが出てくる。これはしょうがない。だけどイージーリスニングには十分な性能、というか、もったいない程の実力を持っていると思う。