おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6922プリアンプ・構想

5M-HH3ppアンプのケースが入手できないので、以前から計画しているプリアンプの構想をしてみた。

 

レコードプレーヤーを復活させてから、フォノイコライザーとラインアンプが欲しいと思った。

現在はプリメインアンプを使っているので、あまたある自作メインアンプを使うことができないのだ。

 

キットを検討してみたが、どうもエレキットのTU-875では満足できなくなる可能性が高い。

やはりイコライザーアンプ単体だけよりも、ラインアンプを内蔵させたほうが使いやすいと思う。

 

イコライザーアンプはCR型にしよう。NF型は、低域と高域でNFB量が異なるので、何となく気持ち悪い。

ただ、気持ち悪いだけなのだが。でもNFBをかけないので残留ノイズの点では不利だ。

 

イコライザアンプの利得って、どの周波数で決定するのか。調べてみたら、1KHzのようだ。

何でこんなことを調べるのかというと、CDとレコードで音量の差があると使い勝手が良くないかなあ、ということだ。片方だけしか使わなければ、こんなことは気にする必要がないだろう。

 

フォノカートリッジは持っているaudio-technicaのAT-33Eを使うとして、出力は0.4mV。これをやはり持っているSONYのHA-T30というMCトランスで20倍に昇圧したとして、8mV。CDプレーヤーは大体出力が2Vだから、8mVを2Vまで増幅するには250倍。48dBの利得が必要だ。

 

ここで、これまた現在使用中のCDプレーヤー、DENONのDCD-1550ARはデジタルボリュームで10dB絞ってラインアンプに入力しているから、音量を揃えるためには48-10=38dBの利得があれば良いことになる。

 

イコライザーに6DJ8を使用したものがWebで公開されている。Valves' Worldのイコライザーだ。

これの利得は33.4dBとなっている。4.6dB(1.7倍)程度、利得の差があるが、ボリュームをちょっと上げれば済むだろう、と安易に考えた。

 

前振りが長かったが、ようするにこのイコライザーの回路をコピーしたかったんだよ(笑)。

 

さて、ラインアンプは、以前自作した6922差動ラインアンプの回路をそのまま使おうと思う。

 

必要な電源はどうなるのか?

ヒーターは6922(6.3V0.3A)が4本だから、DC6.3V 1.2Aの容量があればよい。

 

+Bはどうなるか。イコライザーはステレオで+Bに180Vで35.5mAも流している。差動ラインアンプは197Vで16.6mAだ。要するに、+Bは200Vで52.1mA。こんなに低圧で、これだけの電流を流せる電源トランス、しかも静電・磁気シールド付きのって見つからない。

 

どうしようか。ソフトンのM2-PWTを2個使ってモノ×2の構成にしようか。オネダンは3,675円×2=7,350円だ。結構な値段だなあ。

 

いや、待てよ。そんなに使う機会がないし、安く組みたいので普通のEIコアのトランスを使おうか。プリアンプの勉強を兼ねて。

 

東栄のトランスならJ90035かな。1次100V、2次70V/80V/90V/0.35A。80Vを両波倍電圧整流、Trリプルフィルタを組めば200V/100mAの+Bができるだろう。

 

ヒータートランスならJ803。1次90V/100V/110V、2次5V/6V/7V/8V/3A。LM337Tの3端子レギュレータを使ってDC6.3V/1.8Aのヒーター電源ができる。-CもこれでOKだ。

 

なんでJ802(8V2A)を使わないのかというと、真空管6J6が10本、手に入ることになったため。ラインアンプ用の6922の代わりに6J6はどうだろう。6J6は6.3V0.45Aだから、少し大きめの電流に対応する必要がある。

 

予想される問題としては、電源トランス経由のハムを引かないかということ。電源部とアンプ部を極力離す必要がある。

 

ケースは最初からちゃんとしたものを使うと、ノイズで問題となった時に困るので、弁当箱シャーシで組んでみよう。これなら1,000円程度で済むだろう。

 

プリアンプの予算は3万円くらいだろうか。ちゃんとしたケースに入れるなら4万円はかかるだろう。

 

とりあえず構想としてはこんなところ。実現するどうかはまだわからない。プリアンプなら、中古をヤフオクで、という手もある。でも、自分で作るところに意義があるんだよなあ。