真空管オーディオから外れるが、ご容赦。
mixiのとあるコミュニティでMAX9704を使ったD級アンプのキットの話が出ていた。
CFカードと同じくらいの基板サイズで、10W×2のステレオアンプだ。値段は2,000円。
http://strawberry-linux.com/catalog/items?code=32001
貧乏な私でもこれくらいの値段なら出せる。ちょっと興味が湧いたので、注文してみた。
次の日の夕方に届いたので、さっそく組み立ててみた。真空管アンプばかりいじっている私にとって、この基板のパターンの細かさといったらない。
とりあえずできたのがこれ。ケースに入れずに端子をつないだだけ。
いきなりスピーカーをつなぐのは怖いので、ダミーロードにつないでオシレータとミリボルとオシロで観察することにした。
パソコン用のACアダプターで電源供給したら、ミリボルが1V位振れる。オシロは同期がとれない。変な波形が出ているらしい。なんだこりゃ??? 発振か???
わけわからーん。。。
試しにスピーカーにつないでみる。ピーってちゃんと音が聞こえる。一体どうなってんだこれ???
ここで大きな勘違いが発覚。D級アンプって、内部でD級増幅したものをアナログ出力しているものだと思っていた。ところが、パルス幅変調(PWM)して直接スピーカーを駆動しているのだ。オシロは変な波形だが、ちゃんと音として聞こえる。不思議不思議。
とりあえず音が出たので、いつも使っているオーディオにこのD級アンプをつないでみた。結果は、まっとうな音がする。これは意外。三土会でいつも聴いているような、高音シャッキーンの音じゃない。参ったなこりゃ。2,000円のアンプだよこれ。十分じゃん。
それにしても不思議なのは、仕様に歪率があること。出力がアナログでないのに、どうやって測定するんだろう?
動作中のICに触ってみたが、わずかにほんのり暖かいだけで、殆ど発熱がない。ICの寸法は約7mm角。
現在の技術なら、こんなことができちゃうんだな。自分的には黒船来襲のような出来事であった。