2010年6月6日(日)にサンバレーの東京試聴会へ行ったときの資料に「当社代表的アンプのヴォイシングチャート」がついていた。これは、サンバレーのアンプの音色や音調の位置づけを示したものだ。
これをスキャナーで取り込み、Excelでマネたものを作ってみた。店主からデータをもらって、というわけではないので、誤解無きように。
なんでこんなことをするのかというと、回路形式や真空管で分けたら何か特徴が現れないだろうか、ということだ。
機種名だとさっぱりわからないので(分かる人には分かると思うけど)、使用されている出力管と回路形式で示してみた。もし間違っていたらごめんなさい。
次に、回路方式をプッシュプルとシングルにわけて、該当する機種のみを表示してみた。最初はプッシュプル。
例外もあるが、音調がシャープに偏っていることがわかる。次はシングル。
音調はソフトに偏っていることがわかる。プッシュプルならシャープさを、シングルならソフトさを、というわけだ。
次はSEPP。OTLアンプがSEPPという回路形式を取っているわけだが、2機種のみだがシャープでクールな音、というわけだ。こういう音が好きな人は、OTLへ行くというわけ。
次は直熱管のみを表示してみた。概してソフトな音に偏っていることがわかる。
次に傍熱管のみを表示してみた。概してシャープな音に偏っていることがわかる。
また、サンバレーのアンプは、シングルなら直熱管、プッシュプルなら傍熱管、という傾向が見られる。
次に300Bを使用しているアンプのみを表示してみた。300Bは概してウォームトーンで、ヴォイシングによってシャープさやソフトさを出していることがわかる。
真空管の銘柄でウォームトーンやクールトーンが決まってしまうようだ。だから、ある真空管を使って音色のチューニングを変えるのは困難なことがわかる。
さて、私の作ったアンプはどうなのか。妻の協力の下に、3機種のアンプのヴォイシングを表示してみた。狙って作ったわけではなく、作ったらこうなった、ということ。
私がリファレンスとしているEL32パラシングルアンプは中立的、6N6Pパラシングルはソフトでウォームトーン、試作機の12B4A全段SRPPアンプはシャープでクールという位置づけだ。
なお、丸が重なっているからサンバレーのアンプと同じ音色なのかどうかは、直接比べてみたわけではないのでわからない。