とうとう再生式ラジオが完成した。
昨日1日かかって配線とCR部品を取り付けた。シャーシが小さいのでハンダゴテを突っ込むにも部品を焦がさないように注意が必要だった。
もともと30数年前に買ったトリオの並4コイルとアルプスのバリコンでゲルマラジオならぬ、真空管検波式ラジオを作ってみようとスタートしたのだった。
真空管検波式ラジオではニッポン放送とNHK第一しか聞こえなかったので、セラミックイヤホンで聞く再生式ラジオに変更した。
でもやっぱりスピーカーで聴きたい。そこで電力増幅段を追加して現在の形になった。
冒頭の画像でライターと並べて示したように、実物は小さくてかわいいラジオだ。自画自賛(笑)。
シャーシと前面パネルはモスグリーンの色のスプレーで塗装したが、実際はもっと明るくて若草色、といった感じだ。
このラジオは電源トランスレスとなっているのでもし追試する(いないと思うけど)方はご注意。感電の恐れがある。
そのため電源プラグにPolarlized Plugを使用した。このプラグは2Pではあるが片方の極板が大きくなっており逆挿しできない。家庭の壁コンセントの電源極性が統一されていれば、感電の可能性が減る。
ヒーターは直列コンデンサによるAC100Vでの点火とした。50Hz地域では4.7μF250Vのフィルムコンデンサを2個並列にする(60Hz地域では4.7μF250Vと3.3μF250Vのフィルムコンデンサを並列にすれば良い)。シャーシ内部の画像を公開してあるのでご参考。ヒータートランスよりも小さいものとなっている。
検波段は音質向上を狙ってプレート検波とした。本当はもっとプレート電圧が高いほうが良いのではないか。AC100Vを半波整流しているから致し方ない。なお検波段プレートに入っていた10KΩを4mHのRFCに変更して、少しでもプレート電圧を高くするようにしてみた。
また、このラジオはアース端子がない。仮に大地アースを取ってアースにつなぐと漏電ブレーカーが落ちる可能性があるためだ。さらにアンテナ端子を大地アースしてアースアンテナとすると、同様なことが起こる可能性があるのでおすすめしない。
電力増幅段には検波段と同じく7ピンミニチュア管を使用している。プレート及びスクリーングリッドに流れる電流は合計で5mAくらいだから、ベースが7BK、7CMの5極管であれば大抵が大丈夫と思う。
検波段の5極管をいろいろ差し替えて遊ぼうと思って、手に入った真空管を並べてみた。左から6BD6/6AU6/6BA6WA/6DE6/6DC6/6CB6。私の住んでいる江東区は強電界地域だから、感度に極端な差がなく差し替え可能だ。
参考までに電圧を記入した回路図を示す。直列コンデンサでヒーター点火しているが、電圧が少し低い。これはコンデンサを0.33μFほど増やせば解決できると思うが面倒なのでやってない。