おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

ミニワッターCIRCLOTRONアンプ・片チャンネルだけ作成

ミニワッターCIRCLOTRONアンプはようやく片チャンネル分の配線が終わった。あちこちとぐろを巻いているけど試作機だから勘弁してね。

 

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いきなり電源オンしてしまったが、今回もすんなり動作した。NFBはかけていないが、ボリュームを回しても、8Ω負荷を開放にして入力を与えても発振の兆しすらない。

 

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回路図に測定した電圧を記入したものを示す。全般に電圧が高めなのはまだ片チャンネルしか動作させていないから。6N6Pのプレート電流が15mAの設計値に対して10.6mAと低い。プレート電圧が高めなのでAB級に近い動作になっていることがわかる。CIRCLOTRONにAB級があるのかどうかわからないが。

 

やはり、予想通りというか、ドライブ段が6N6Pをフルにスイングできていない。だからカスコードの抵抗を33KΩから43KΩへ変更してみた。他には+B3のリプルフィルタコンデンサの耐圧が不足していることに気づいて、100μF250Vから47μF350Vへ変更してある。

 

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試作機の諸特性を上に示す。周波数特性はNFB無しだが広帯域だ。出力は1Wの目標に対して1.7W出ている。但しこれはオシロで読み取った値なので歪率から出した値とは違う。6N6Pをフルスイングできていないからもっと出る気もするが、1Wの出力トランスに一体何ワット突っ込むんだって怒られるからやらない(笑)。

 

利得は27倍でNFBを十分にかけられる。DFは8.0もある。これならNFBをかける必要性をあまり感じない。

 

残留ノイズは0.37mVと十分低い値となった。+B1、+B2のリプルフィルタが大げさでなくても残留ノイズは低く抑えられるようだ。また、心配したヒーターハムは出ていない感じ。試しにNFBをかけてみたが、残留ノイズはかけた分だけ低くなった。

 

詳しい特性の測定は両チャンネルの完成後にやる予定。オシロの波形を載せておくので大体の感じはつかめるだろう。

 

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100Hz、4Vp-p。サグの少なさが低域までフラットなことを示している。

 

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1KHz、4Vp-p。波形が微妙に曲がっているのはプローブの調整がちゃんとできていないためだろう。

 

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10KHz、4Vp-p。角がなめらかなのは高域の周波数特性にピークやディップがないから。見事だね。

 

今後の予定はもう片チャンネル分の作成だ。6N6Pのプレート電流の調節はカソード抵抗(390Ω)で行うが、これは試聴でフィッティングするつもり。