おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

マジックアイ代用のLED・その2

マジックアイ代用のLEDの続き。

 

内尾さんから、カソード電圧をLEDの電源に使う場合、AVC電圧にカソードバイアス分がさらに加わっているので、ゲートにダイオードを直列に入れてバイアス分をキャンセルすると良い、とアドバイスを頂いた。

 

但しダイオードは電流が流れないと順方向の電圧降下が生じないので、AVC電圧そのものではなく音声ボリュームのホット側から取り出すほうがAVC電圧への影響が少ないようだ。

 

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というわけで、再び内尾さんの示された回路を参考にさせて頂いて、手持ち部品を活用しつつ上記の回路で試してみた。

 

結果は良好。LEDには同調時3.6mA、非同調時0.01mA流れた。これなら選局していない時には消灯している。回路を追加してもAVC電圧には影響が無かった。

 

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実験でシャーシを取り出しているので、ついでに懸案事項となっていたことを済ませてしまおうと考えた。バリコンを固定している白いゴムが溶けてしまっているのが上の画像を見るとわかるだろう。

 

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反対側のバリコンを固定しているゴムもやはり溶けてしまっている。これらを交換しよう。ダイヤル糸も一緒に交換だ。

 

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バリコンとプーリーを外して溶けて固まったゴムを除去したところ。ゴムはマイナスドライバーでつついて剥がしたが、アンテナコイルを傷つけたりバリコンの羽を変形させそうで怖い。とりあえずバリコンを固定できれば良し、として大体除去したところで妥協。

 

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固定するゴムにはゴムブッシングを使った。内径が大きくて少々ガタがあるが代用品なので仕方ない。

 

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続いてダイヤル糸を張る。糸の仮固定には塗装で使うマスキングテープを使った。糸が解けなくて良い。

 

再びシャーシをケースに組み込んでダイヤルを回してみると逆回転だった!?ダイヤル回転軸に糸を巻きつける時に逆回りにしてしまったのだ。糸かけを間違えないようにイラストまで描いていたのに何てこった。

 

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ダイヤルの回転が正しくなるように糸を緩めて修正したところ。ダイヤル回転軸のところに注目。

 

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もうここまで来たからにはLEDを本体に組み込んでしまおう。最初はLEDをダイヤル指針にくくりつけていたが、どうにも動きがギクシャクして上手くいかない。しょうがないのでマジックアイの下のところにパネルに穴を開けてLEDをはめ込んでみた。

 

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同調してLEDが点灯したところ。同時にマジックアイが閉じているのがわかる。ダイヤルを微調するとLEDの明るさが変化するので最良点が見つけられる。

 

マジックアイの代用としては十分だと思う。改造に伴う部品代も1,000円以下で済むはずだ。

 

(追記)

この代用LEDだが、ラジオの電源を入れて本物のマジックアイが動作状態になってもまだ点灯しない。これは出力管30A5が動作し始めてカソード電圧が立ち上がるまでLEDの電源が供給されないためで、ソリッドステートなのにスタートが遅いのは、そういう事情によるものだ。