先日の三土会でバンブーオーナメント・スピーカーを聴く機会があった。デモは2作品で、それぞれフルレンジと2ウェイのもの。聴いた感じが良かったので、自分も作ってみようと思った。
さて、バンブーオーナメントはニトリで790円。早速買ってきた。名前に示すごとく、竹の繊維をぐるぐる巻きにして作られている。
机上に飾っていたら、1個を妻に底抜けにされてしまった。ナントカという楽器に似ているらしい。手で底をポコポコ叩いていたら、ポコンと丸く底が抜けたというわけ。ゲンコツで叩いてみるとコツコツという音がして良さそうなのだが、強度はあまりない感じ。
最初は側面にスピーカーをつけてみようかと思っていたけど、底抜けになったのでは底面にスピーカーを付けるしかあるまい。
竹の繊維の端をニッパーで引っ張るとペリペリペリと剥がれてくる。きりがないので、スピーカーの取り付け穴の寸法まで広がったら完了。それ以上剥がれないように瞬間接着剤を染みこませた。
次にスピーカー固定用のビス穴をドリルで開けた。これで加工はおしまい。
事前の試聴で密閉では低音が不足することがわかっていたので、バンブーオーナメントの口をバスレフポートとした。ポートの材料はサランラップの芯を2つにカットしたものを使用した。
バスレフスピーカーの自作は、実は2作目である。初めて作ったのは中学生だったか高校生だったか、コーラルの12cmフルレンジ FLAT-5IIをバスレフ標準箱に入れたもので、低音が全然出なくて吸音材を減らすなどして苦労した覚えがある。
ある日、親戚の子供が遊びに来た。彼らが帰った後でそのスピーカーにどんな変化が起きていたか。大体想像がつくと思うのであえて書かない。
話を元に戻して、スピーカーは以前購入したVifaのTC9FD-18-08、9cmのフルレンジを再利用する。ポートは布をぐるぐる巻きにしてバンブーオーナメントの口から突っ込んだ。ポートからSPケーブルを引き出してSP本体は完成。
そのままだとゴロゴロ転がってしまうので、100円ショップで置き台を買ってきた。名前はデコレーションテープ収納ラックというもの。SPを上に乗せるとやはりグラグラするので、ヤスリでザグリを入れてみた。
今はデスクトップスピーカーとして試聴している。ボーカルは目の前に来てしまうがヘッドホンのように頭上に定位しないので良い。透き通った優しい音色だ。低音はあまり出ないが、メインスピーカーと比較するのは酷であるし、そういうものと思って聴けば気にならない。
このスピーカーはキャビネットをあえて振動させて楽器のように鳴らそう、という考え。だから現在は吸音材を入れていない。入れたらどんな感じに音が変化するか、後日試してみようと思う。現状でもいやな響きが感じられないので、不要と思うがどうだろう?
隣の部屋で妻が寝ていたりするから、静かに音楽を聴こうという目的だ。これならあまり音が漏れないだろう。