以前作った6922プッシュプルアンプの改造を考えている。シャーシのダンボール色が気に入らないので塗り替えたい。さらに裏蓋を付けて足をドレスアップしよう。少しは見映えがするはず。
どうせ部品を外さないとできないのだから、この際OPTをKA-8-54PからKA-14-54Pに換装してみたい。
OPTを8KΩppから14KΩppにしたらどうなるか、ロードラインを引いてみた。現在の動作点はEb=150V, Ip=10mA, Eg=-3.6V, Pp=1.5Wで、青線のロードライン。この時の計算上の出力は、Po=(Ebb-Epmin)*(Ipmax)/2=(150-86)*(0.0317)/2=1.0Wとなっている。
換装後のロードラインは赤線で、そのままだと出力が低下してしまうので電源電圧を上げてみた。その動作点はEb=162V, Ip=9.3mA, Eg=-4.0V, Pp=1.5W。出力を計算してみると、Po=(Ebb-Epmin)*(Ipmax)/2=(162-72)*(0.025)/2=1.1W。単純計算で10%増える。
6922のEp maxは220Vでまだ余裕があるが、Pp maxは1.5Wで100%だ。これ以上の電流は流せない。
この改造で周波数特性が高域に偏るかどうか、実際にやってみないとわからない。KA-14-54PはKA-8-54Pに比べ、聴感上のエネルギーが低域側に移るらしい。
拙6922ppアンプの音色は線が細い気がするから、OPTの換装で効果が出るのではないか、と思う。
変更後の回路図を上に示す。+Bの整流直後に入っていた200Ωを削除するのと6922の共通カソード抵抗R6の値を820Ωに変更するだけで済むはずだ。但し、もし利得が足らないようだったら、NFB抵抗R10の値を増やす必要があるかもしれない。