おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

45シングルアンプ・温度評価

45シングルアンプの温度評価をしたので備忘録として残しておこう。室温は24℃。まだ本格的な夏に突入する前である。アンプは1時間動作させた後の温度を放射温度計にて測定している。

 

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シャーシ上面の温度は上の画像に示したとおり。整流管5V4Gと出力管45の管頂はやはり高い。45は1管あたりヒータ電力3.75W、プレート損失9.4W、合計13.15Wとなっている。

 

初段カスコードは6J5のメタル管で50℃〜53℃、ぬるい温度だ。電源トランスは42℃で余裕の動作温度。ブロック電解コンデンサは31℃でシャーシ上、真空管から遠ざけているため低い温度となっている。

 

シャーシ上面は66℃とかなり高いが、これは45のカソード抵抗の発熱によるものと思われる。

 

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シャーシ内部の温度は、動作1時間後に裏返しにして測定したもの。本番機では裏蓋が付くのでこれよりは温度が高くなるだろう。

 

初段カスコード、2SK170BLは32℃。電源ON後にアンプの利得が変化するか調べてみたが、殆ど変わらなかった。+Bのリプルフィルタに入っている2SK3067はシャーシに直付けされているが、39℃でぬるい温度。

 

45のカソード抵抗、2KΩ10Wは74℃〜76℃と高い。消費電力は3.2Wで30%のディレーティングを取っている。1.5KΩ10Wは66℃〜70℃、消費電力は2.4Wで24%のディレーティング。これらの抵抗の上はシャーシ穴があり、暖まった空気が真空管の脇を上昇するようになっている。

 

右側のラジアル電解コンデンサ、100μF350Vが52℃と高いのはカソード抵抗の傍にあって影響を受けているからだ。105℃品を使っているから、それでも十分低い温度だ。

 

総合的に見て、温度設計は上手く行っていると思う。

 

今後の予定としては、出力トランスの1次側を5KΩとして改造し評価・試聴すること。ロードラインの傾きが異なるし、動作点を見直す必要がある。利得もNFB量も変わってくるはずだ。暑い最中にそれをやるのは気が進まないから、涼しくなってからにするか。