新年早々というのにLXU-OT2に手を加えてみた。5V→12V昇圧DC-DCの間欠発振によりピー音がするらしいので検証してみた。
まずこれが比較対象のWaveSpectra画像。送り出しのPCはIBM ThinkPad R50e(OS:Windows XP SP3)でONKYO SE-U33GXを接続し、受けのPCはLenovo ThinkPad SL510(OS:Windows7 Home Premium SP1)でSE-U33GXを接続。2台のSE-U33GXを使っている。
次に送り出しのPCにLXU-OT2を接続し、RCA出力をWaveSpectraで録音。全体にノイズが多く、6.2KHzあたりにピー音の原因と思われるノイズが出ている。
昇圧DC-DC出力の12Vライン、C4と並列に2.2KΩを接続し、5.5mAのブリーダー電流を流してみた。ノイズは8.2KHzあたりへ移動。
今度は1KΩを接続、ブリーダー電流は12mA。ノイズは12KHzあたりに移動した。
さらに今度は510Ωを接続、ブリーダー電流は24mA。ノイズは15KHzあたりに移動。
昇圧DC-DC出力に電流を流すと間欠発振(と思われる)の周波数が変動するのが確かめられた。このブリーダー抵抗は、500Ωだと消費電力が0.3Wちかくになってしまう。1KΩなら0.14Wだから1/2Wの抵抗でOKだろう。
ちなみにヘッドホンを接続してブリーダー抵抗に1KΩをつないだら、ピー音が消えるのが確認できた。これくらいがピー音対策の落としどころじゃないかなあ。なお、PC環境によって変わると思われるので、抵抗の値を振って確かめたほうが良いだろう。
これはPCM2704DBの出力(C88の直前)にコンデンサ330uFでDCをカットしてWaveSpectraで録音したもの。RCA出力に比べレベルは低いが相似形のノイズが出ている。残留ノイズは2.9mV。6KHzあたりに見えるピークは、おそらく昇圧DC-DCのノイズが飛び込んでいるのではないか。
今度は上記のLPF回路で、カップリングコンデンサC88を取り去って代わりに入れてみた。
LPFをバラックで組んだようす。
なんだか全体的にノイズが増えてしまったみたいだが、バラックを組んだことで昇圧DC-DCのノイズが飛び込んでいるのかな? RCA出力での残留ノイズは、LPFを入れる前が2.3mVだったのに対し、LPFを入れた後では0.24mVまで減少。約1/10になった。
注:上記画像では昇圧DC-DC出力にブリーダー抵抗は接続していない。
LXU-OT2にヘッドホンを接続し、元のままのとLPFを入れたのを聞き比べてみたが、ボリュームMAXでサーノイズは殆ど変化がなかった。おそらく可聴周波数帯以上のノイズがLPFによって取り除かれているだけだと考えられる。
RCA出力での周波数特性。それぞれWaveGeneで0dB,-10dB,-20dBでの測定結果。
LPFを通した周波数特性。少し高域が落ち気味だが、大差はない。