おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

トランス式USB DAC・完成

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トランス式USB DACが完成。画像のように立てて使うつもり。

 

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裏側。2mm厚のアルミのせいかUSB端子が抜けやすいから注意が必要。

 

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回路図。実は220uF10Vの東信UTWRZ 220uF10Vが千石で欠品、代わりに330uF16Vを使った。容量が1.5倍くらいなら大丈夫じゃないかなあ? ニッケミでも良かったかも。

 

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内部。配線が太くみえるけれどAWG24の撚り線を使っている。GND(青色の線)は回路図になるべく沿ったものとした。

特性は以下のとおり。

・出力電圧:1.77V(0dBFS)

・残留ノイズ:0.19mV(Lch,Rch)

・2次側負荷:11KΩ

出力電圧は予想より少し低めな感じだが、実使用上は十分。WaveGeneで1KHz、0dB出力での値。2次側負荷にメインアンプの入力インピーダンスに相当する50KΩを並列にして測定したかったんだけど、抵抗をミノムシクリップでつなげるだけで残留ノイズが数倍跳ね上がってしまうので断念した。

私の環境では残留ノイズが正確に測れないのであくまで参考値。たぶん高周波ノイズが残っているんだろうし、測定系に飛び込むノイズもあるだろう。測定時にLPFを入れていないので高めに出ているが、聞こえないのなら気にしない(笑)。

 

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周波数特性。送り出しのPCはIBM ThinkPad R50eでOSはWindowsXP SP3、WaveGene Ver1.50を使用。レベルは0dB、-10dB、-20dBで測定。10Hzから真っ直ぐでうねりは見られない。高域も十分20KHzまで伸びている。

 

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歪率特性。受けのPCはLenovo ThinkPad SL510でOSはWindows7 Home Premium SP1、SE-U33GXを接続してWaveSpectra Ver1.40で測定。高周波ノイズのせいだろうと思うが高域のほうが悪め。それでも0.2%以下に収まっている。

 

駄耳の私が試聴しての感想を少しだけ記しておこう。この時期エアコンを使わないと部屋の中は本当に静かになる。小音量だとシーンという生理的な耳鳴り(遮音の効いた静かな部屋に入ると感じるそれ)が気になるほどこのDACは静かだ。でも静かに鳴らしていてもスケール感はあるので、小音量であるという感じがしない。例えて言うなら素通しのガラスなんだけど、ガラスがあることを意識させない。

 

いわば素っ気無い音という解釈もできるが、私はメインアンプで積極的に着色しているのでこれで構わない。まだ出来上がって数日だから試聴が進めば特徴がわかってくるかもしれない。

 

このDACをラインアンプに通して聴くだけで見通しが悪くなるかもしれない。でも私が製作したメインアンプにはボリュームをつけていないものがあるので、直結できるアンプが限られてしまう。メインアンプとの距離が短ければ、DAC出力にボリュームがあったほうが便利だと思う。

 

メインで使っている45シングルアンプにトランス式USB DACをつないで聴いてみた。入力ボリュームが無いので間に7C5ラインアンプを挟んである。45シングルアンプの低域はシングルアンプの周波数特性に沿ったものだが、ローエンドまでしっかり出ている印象。トールボーイSP、かつ出力1Wのアンプなのに大型システムみたいな鳴り方をする。音質は明瞭だからラインアンプ及びメインアンプの特徴がそのまま出てくる感じ。