一応完成した8B8全段差動アンプだが、気になるところを少しいじっている。
8B8の五極部カソードに入れたパスコンC5、0.01uFを外してSP端子にダミーロードをつなぎ、ダミーロードと並列に0.1uF、あるいは0.1uFのみにして方形波応答を見たところ、意外に安定していることがわかった。
そこで、このコンデンサを外して試聴してみた。結果はかなり音色に影響するようだ。これを確かめるため、私より耳の良い!?妻に聴いてもらった。
C5あり
・伸び伸びしている
・心地よい
・音が立ちあがって上から聞こえる
・エアコンの空気ではなく空気清浄機のさわやかな感じ
C5無し
・抑えた感じ
・音が前に出てきた
・エアコンからの風が上から前のほうへ下がって流れる感じ
私の駄耳でもC5無しでは女性ボーカルの印象が薄れ、声が乾いた感じになるのはわかる。
音の印象を画像で妻に表現してもらった。C5ありのは上記の感じ。
C5無しの印象。こんなに印象が違うよ、と言っていたから、C5の容量や銘柄を聞き分けるんじゃかなろうか。
1個15円のフィルムコンデンサが音色に与える影響について。
私はC5を専ら回路の安定性のために入れたのだけれど、全段差動アンプで私好みの音色になったのは、もしかしたらEL32全段差動アンプで体験したことと同じなのではあるまいか?
つまり差動アンプの共通カソードに電解コンデンサを入れてDEPP化しなくても、小容量のパスコンで音色のチューニングが可能になるのでは?
全段差動アンプをご愛用の皆さま、もし機会があったらコンデンサの有無でどちらが好みかを確かめて欲しい。