おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

ロクタル管スーパー・完成

このラジオはAC100Vが直接シャーシに接続されています。使用に当たっては検電器(検電ドライバー)でACプラグの極性を確認します。電源オフの状態でシャーシを当たって検電器のランプが点くのが正しいです。

 

感電の恐れがありますので、意味がわからない方は絶縁トランス(例:東栄のZ-02ES)を使用されるか、追試されないようにお願いします。

 

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さて、前回のトラッキング調整では正しく調整されていなかったため最高受信周波数が2MHzとなっていたが、同調側のトリマーを締めて1600KHzとした。さらにOSC側のトリマーを締めて1400KHzの感度を最大になるようにした。

 

少し音量を上げただけで急に音量が大きくなってしまうことに対しては、AF段にP-G帰還をすることで利得を下げ、いくぶんなだらかな音量調節ができるようになったのでOKとした。

 

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回路図を上記に示す。大きな変更点は7C6を14B6に変更したこと。ヒーター電圧の合計は101.5Vとなり、降圧用の抵抗を削除している。14B6から35A5にR11によるP-P帰還を施した。R12とC16・C17でCRリプルフィルタを組んでハム音を低減している。

 

AVC電圧を記入しているが、これは電波の強さによって電圧が変わるのでご参考。

 

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トリマーの向きが逆という指摘があったので修正。

 

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ロクタル管のゲッターはギンギラギンのほうが似合う。ちなみにゲッターが黒いのは後期のようだ。わざわざギンギラギンのを入手して交換したので余計にお金がかかってしまった。

 

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IFTの前が空いているけど…。同調コイルにバーアンテナを使ったらどうだろうか。そのほうが感度が良いし、自宅で使用する分には外部アンテナが不要になるかもしれない。でも同調コイルが失業してしまう。

 

他の部品は古風なのに、OPTのシールは現代的かなあ? それに、IFT-Bの上側ネジが飛び出してしまっているけど、これが本来の状態なのかわからない。

 

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上から見たところ。ロクタル管がギンギラギーン。ヒーターのお線香が見え難いけれど、ロクタル管だからいいのだ。

 

パディングコンデンサの調整ネジはシャーシと絶縁する必要があるんだね。何でワッシャにベーク板が使われているのか不思議に思ったんだけど、取り付けてテスターで測ったら結果的に絶縁されていたので良しとした。

 

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シャーシ内部。ヒーター降圧用のセメント抵抗を削除したので、160V33uFの電解コンデンサを炙らなくなった。

 

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裏蓋のようす。スピーカーを取り付け、外部スピーカーを使用しなくても鳴るようにしてある。通常は裏蓋と置き台のすき間から音が出てくる。

 

ロクタル管スーパーの音質だが、アナウンサーの声が明瞭に聞き取れるので良いと思う。真空管ラジオ特有のぬくもりもある。AM放送はトーク中心で、ポケットラジオで聴きやすいように調整されているのだろうけれど、これをハイファイ(死語?)にしたりすると妙に聞き取りづらくなってしまう。

 

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