突然ではあるが、DCDCを使った6922全段差動アンプを設計してみた。DCDCにはRe Electronicsの真空管用DCDC電源モジュールを使用する。
いきなり詳細な回路図を上記に示す。何のことはない、6DJ8全段差動ミニワッターの電源部をDCDCに置き換えただけである。微妙にスパイスがかけてあるけど。
このDCDCは実質180Vからとなっているが、150Vの出力とするためには少々の改造が必要だ。
これは以前ヒーターの点灯実験をした回路だが、DCDC出力電圧はFEED-BACK端子が1.23VとなるようにR1とR2を決定する。つまりR1の抵抗を下げてやれば出力電圧を下げることができる。
Re ElectronicsのDCDCも基本的には同じ回路方式をとっているはず。基板に抵抗を並列に付けるだけだから大した改造ではない。むしろ出力電圧が下がることで効率が上がるはずだ。
必要なACアダプターの定格は?
6922の冷間時ヒーター抵抗は実測で4.0Ωだった。電源オン時にはR15と6922の2本分の抵抗が加算されるので16/(10+4+4)≒0.9A流れる。
+Bの電流を50mAとすると、(146+4.1)*0.05=7.5W。DCDCの効率を70%とすると、1次側には(7.5/0.7)/16≒0.67Aの電流が流れる。ヒーターは0.3Aだから、通常動作時は合計0.97Aの消費電流となる。
これらよりACアダプターの定格は最低16V1Aとなるが、余裕をみて16V2Aなら大丈夫だと思う。ノートPC用のアダプターならいくらでも見つかるだろう。
…と、ここまで書いてきたわけだが、実際に作るとなると話は別である。実はSG-205シングルアンプにお金をかけてしまっているので、現在は残念ながらこのアンプを作る予算が無い。
回路からアンプを作れる人、試しにやってみませんか?