おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

SG-205シングルアンプ・フィラメントのソフトスタート回路を組み立てる

雨の日が続いて塗装ができないので、平ラグ基板の組み立てを行うことにした。

 

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これはSG-205のフィラメント・ソフトスタート回路。左右の回路をシンメトリーに作ってある。セメント抵抗の0.56Ω5Wが上になるように基板を配置する。

 

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基板の裏側から。セメント抵抗の2.2Ω5Wが変なところについている。じつはコイルが3P分の幅を取るのに気づかず2P分で設計してしまっており、1P分足りなくなるので苦肉の策。この抵抗はプリヒートの数秒間、電流が流れるだけなので発熱は殆ど無い。だからといって2Wの酸化金属皮膜抵抗にしたりすると煙が出てくるのでご注意。

 

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完成して基板単体でテストを行ったところ、ACアダプタのリセットが1回かかってしまった。SG-205に通電した後にフィラメントが再び低抵抗になるには時間がかかるためで、ソフトスタートの実験には時間を空けないとちゃんとしたテストができないのであった。

 

上記のR1を47KΩから68KΩに変更した。これによってプリヒート時間は3.7秒から5.3秒に伸びた。あまりプリヒート時間が伸びると他の回路にも影響が出てくる。

 

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変更後の回路図を上記に示す。電源オン後の+Bの立ち上がりで、SG-205が動作状態になる前にC4両端の電圧が耐圧の450Vより高くなってショートに至る危険がある。

 

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そのため+Bの立ち上がりをゆっくりにする。変更した個所を上記に示す。

 

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C1(=50uF)に充電される時間あたりの電圧を、Excelのグラフを使って力技で描いてみた(合っているか心もとないが…)。電源オンから5.3秒後に+B電圧は380V位になっており、SG-205が動作し始めるのでC4両端の電圧が450Vを超えないと判断。

 

更に+Bの立ち上がりを遅くすると、今度はリプルフィルタの2SK3067が発熱してしまう。

 

また、PMC-130Mは6.3V巻線が2つ遊んでいるので負荷が軽く、+Bが高くなりすぎる懸念がある。また、拙宅はAC100Vが102V前後あるので、さらに高くなってしまう。そのため変則的に6.3VをAC100Vと直列につなぎ、+Bを下げることにする。

 

無負荷の状態でAC101.7Vの時、180V-0-180V巻線両端の電圧は367V位であった。負荷をかけると下がると思うけど、とりあえずこれでいくことにする。