5A6 CSPPアンプの配線チェックを行う。5A6のフィラメント回路と+B電源回路は確認済みなので、アンプ部を中心に実施。
誤配線等は無いようなので電源をオンする。すばやくカソード電圧を確認。1本のカソード電圧が高く、20V近くになった。電流が流れすぎている。いくら何でもカソード電流が52mAも流れるのはまずいよなあ。
他の5A6と交換して再度電源オン。カソード電圧は11〜12Vに落ち着いた。各部の電圧確認を行う。+B電圧が5V程度低いのは5A6の電流が多めだからだろう。その他は問題なし。
DCバランスを取る。初段と出力段がコンデンサで接続されているから、初段の半固定は不要であった。FETとTrはちゃんと選別してあるしね。
オシロ・ミリボル・オシレータを接続してちゃんと波形が出力されているのを確認。今回も一発動作OKだ。
続いてざっと諸特性の測定。
出力は4.5Wくらい。利得は21倍前後。1W時の周波数特性は-3dBが85KHz。DFは4.4。残留ノイズは0.21mVと0.17mV。もうNFBをかけなくても十分な特性だ。
問題点が見つからないので試聴する。雑味のない、よく通る音だ。音量が大きめなのか、スケール感も問題ない。ただCSPPでないと出せない音なのかというと疑問符がつく。DEPPでも差動PPでもこんな音が出せるのではないか。
現状の5A6のプレート損失が規格を超えているのでは?と思って無信号時のスクリーン電流を測定してみた。2本測定してそれぞれ1.4mAと0.8mAだった。意外に少ない。ということはかなりプレート損失をオーバーしているのだな。
カソード抵抗を270Ωから330Ωに変更。これでカソード電流は27.5mA程度に減った。まだ10%程度オーバーしているようだが、これで様子を見よう。