前回の拙ブログで高域クロストークの悪化がわかったわけなのだが、電源トランスのフィラメント巻線間容量が原因なのか確かめてみた。
フィラメント電源にはトヨデンのHTW-605を使う。0-6Vが2巻線、容量は0.5A。
回路図はこんなふうになる。左右チャンネルのフィラメント電源を2個のトランスで供給する。
変更前のクロストーク特性を再掲。
変更後のクロストーク特性。ノイズフロアが幾分高くなったものの、L→Rのクロストークが20KHzで-59dBから-67dBまで改善。150KHz〜170KHzあたりのピークも下がっている。
ということで、やはり推論を裏付ける結果となった。
要はフィラメント巻線間でクロストークが生じているのなら、フィラメント電源にコモンモードフィルタを入れたらどうなのかな? 150KHzがピークなので、フィルタは数mH〜数十mHで低抵抗のものが必要だ。
片チャンネル2個あればOKなのだけど、やっぱり4個入れたいよね。電源トランスを追加するか、コモンモードフィルタを入れるか。アンプを小さく作るにはコモンモードフィルタのほうが良さそうに思える。
後日フィルタを入手したら実験してみようと思う。