前回の続き。今回はインダクタを新たに3種類用意して特性を調べてみることにした。
千石電商で購入したインダクタとフィルムコンデンサ。インダクタにはそれぞれ102黒いヤツ(1mH)、102アマガエル(1mH)、681アマガエル(680μH)という名前を付けてみた。
ちなみに102アマガエルが本命、102黒いヤツが対抗、681アマガエルが穴馬なのだ。
結果を以下に示すが、結論だけ手っ取り早く知りたい人のために書いておくと、102アマガエルが歪率が低くベスト。102黒いヤツは10KHzの歪率が高かった。681アマガエルはインダクタンスが不足しているせいか歪率が悪化して駄目だった。
今は102アマガエルで1mH+0.027μF//560Ωとしてある。これくらいが落としどころと思われる。コンデンサと並列にする抵抗で周波数特性が変更できる。10KHz〜15KHzで小ピークが生じない抵抗値にするのが良いと思う。
本命102アマガエルの結果を上記に示す。DCRは7.4Ω。コンデンサと並列にするVR2の抵抗値が高いと10KHzあたりに小ピークができた。VR2は周波数特性がフラットで歪率が低い560Ωがベストと思われる(この時点では未測定)。
対抗102黒いヤツの結果。DCRは2.6Ωで出力電圧は102アマガエルより高い。周波数特性は102アマガエルとほぼ同じだが、10KHzの歪率が高かった。
穴馬681アマガエルの結果。DCRは4.1Ω。VR2の値は低めにしないと周波数特性で10KHzの小ピークが取れない。歪率は悪化しRC型より悪くなってしまった。
102アマガエルで1mH+0.027μF//560Ωとした時の周波数特性。低域と高域がRC型より落ちてかまぼこ特性だが20Hz〜15KHzはフラット。
歪率特性。全ての周波数でRC型より低歪みとなった。
トランス式USB DACの全体回路図を示す。出力に10KΩAのボリュームが付いているので750Ωとの合成インピーダンスは698Ωとなる。
応用としてインダクタ680μHを2個直列にして1.36mHにしたり、3.3mHのインダクタを2個並列にして1.65mHにすれば低歪みにになるかもしれないが周波数特性のフラットさを保つのが難しいかもしれない。
LCフィルタのパラメータについては、今後ぺるけさんが発表されるであろう値と違ってくることが大いに考えられるので、その点はご了承ください。