おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

トランス式USB DAC・TpAs-203版をLC型に変更する

TF-3版のLC型変更でやり方がわかってきたので、TpAs-203版も同様に変更することにした。メインで使用しているので、いじって音が悪くなったらどうしよう、という懸念があったからTF-3版のほうを先に変更したというわけ。

 

TpAs-203版はRC型LPFを基板に載せているので変更がしづらく、やりたくないということもあった。結果から言えば、変更して正解だったと思う。

 

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まずは改造から。基板を取り外してRC型LPFを外す。それにはSPPONとハンダ吸い取り線を使った。一気にハンダを吸い取る時はSPPON、じっくりきちんと吸い取る時は吸い取り線というふうに使いわけた。基板のランドが2個剥がれちゃったけど仕方ないね。

 

DAC基板のほうは電解コンデンサ330uF+220uFを470uF10Vに変更。

 

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これはLC型LPFのコンデンサと並列にする抵抗をボリュームにして周波数特性と歪率を調べるようにしたところ。

 

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変更した基板のクローズアップ。1mHのインダクタ、102アマガエルを2個直列にしている。

 

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変更が完了したDAC内部。LPFがきれいに基板に載った。また変更があったら…その時はその時さ。

 

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VR1の値を振りながら周波数特性と歪率を測定。アマガエル1mHの2個直列でDCRは14.8Ω、ぺるけさんの推奨する18Ωよりは低いが、ほとんど一緒といっていい。

 

560Ωの時に10KHzの小ピークがなくなり、この値に決定。歪率はVR1の値を振っても殆ど変わらなかった。

 

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RC型での周波数特性。LPFは75Ω+0.039uF。1KHz・0dBの出力は1.95V、残留ノイズは0.22mV。

 

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LC型での周波数特性。LPFは2mH+0.012uF//560Ω。1KHz・0dBの出力は2.12V、残留ノイズは0.06mV。

 

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RC型での歪率特性。

 

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LC型での歪率特性。全ての周波数で低歪みとなった。30KHzのLPFを入れて測定しているが、出力とともに増加していると思われる高周波ノイズのためにグラフの傾きが曲線となっている。

 

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トランス式USB DACの全体回路図を示す。2次側に10KΩのボリュームをつないでいるため、ぺるけさんの作例より低めとなっている。

 

TF-3版トランス式USB DACと比較試聴したが、TpAs-203版のほうが高解像度でクリア、低域の分解能(でいいんだろうか)が良い。改造の効果ありと判断。

 

アマガエル色の2.2mHが手に入らなかったら1mHを2個直列にすれば良い。比較していないからわからないけど、スパイスの一振りかニ振りの違い程度しかないと思う。

※備考

TF-3:タムラのマッチングトランス600Ω:600Ωで、1次スプリットを並列使用で150Ω:600Ωとしている。

TpAs-203:タムラのマッチングトランス600Ω:10KΩで、1次2次をそのまま使用している。