SG-205シングルアンプをA2級に改造し、出力が増えたのに気を良くして45シングルアンプもA2級化できないものかと考えていた。
45シングルアンプは初段がFETと三極管(6J5)によるカスコードで、初段出力を45のグリッドに直結している。6J5がヒートアップする前に初段へ電圧がかかると45のグリッドに高電圧がかかってしまう。
それでA2級化を断念していたのだが、回路図を見たら5V4Gの傍熱整流管とFETリプルフィルタの構成となっており、電源オンから5V4Gがヒートアップするまでは+Bの電圧が出ないようになっていた。これなら大丈夫だ。
45をA2級化した時のロードラインを引いてみた。グリッドがプラス何Vまで振れるかはわからないのでテキトウ。OPTは2.5KΩ:8Ωなので2.5KΩのロードラインを引いてある。
動作点のEb=226V・Ip=43.4mAでPp=9.8Wとなり、最大定格の10W以下に収まっている。また、動作点のEg=-37.4Vで、初段が大体-65V〜+45Vを振れれば45をフルスイングできることになる。
アンプ部の電圧配分を上記に示す。+B1は、手持ちを確認したらそれぞれ120V5Wと75V5Wのツェナーがあったので直列にして195Vとした。A2級のために追加するトランジスタは2SC4793で、エミッタフォロアで45のグリッドに直結する。2SC4793には1mA流している。もっとケチっても良いかもしれない。
初段のFETにはもともと2SK170BLを使用していたが、アンプの裸利得が45倍にもなり過剰となってしまう。なので今回は2SK117BLを採用した。
初段系電源の電圧配分を上記に示す。+Bから+B1と6.2Vを作っている。2個直列にしているツェナーには3mA流しているが、グリッド電流は1.4mA程度まで大丈夫なように設計してある。それ以上流れたら+B1が下がってしまう。
ということを踏まえて変更した回路図を上記に示す。+Bは86mAから96.6mAに増えるので電圧が下がることを考えてR8をペンディングにしている。0Ωにしても+Bが低かったら出たとこ勝負でやるしかないなあ。