NFBをかけることにし、裸特性が良いので軽く3dBだけにした。NFB抵抗は2.7KΩとなった。
諸特性を上記に示す。周波数特性の高域は-3dB点が120KHz〜140KHzとなった。DFは無帰還の2.4から3.9〜4.0に増えた。残留ノイズがLchが0.31mVから0.23mVへ、Rchは0.17mVで変わらなかった。
Rchの残留ノイズはNFB配線の取り回しが影響するか何かして減らなかったんだと思う。目標の0.2〜0.3mV以内に収まっているのでOKとした。
NFBをかけた周波数特性。高域が素直に落ちているので位相補正容量は不要と判断。特性が不揃いなのは気にしないことにする。
クロストーク特性。ボリュームレスでもあり、20Hz〜20KHzで-72dBを確保している。左右チャンネルのレベルが違うのは、残留ノイズの差によるもの。
Lchの歪率特性。各周波数が揃っている。歪率5%での出力は1.1W。残留ノイズが多めのため、小出力での歪率カーブが上向きになっている。100Hzでなくて110Hzなのはオーディオアナライザの針がフラフラしてしまうため。
Rchの歪率特性。小出力でウネウネ、バラついているが、それ以外は各周波数で揃っている。歪率5%での出力は1.0W。
特性の評価結果は問題なし。回路のパラメータフィッティングも必要なかった。
ところでこのアンプ、3A5が片チャンネル3本並列になっている。下からLEDでライトアップしているのでフィラメントがもし切れたとしてもわからない。3A5はもともとフィラメントが点灯している様子が全く見えないからなおさらだ。
1本が切れたとすると他の2本に高いフィラメント電圧がかかってしまうし過大な電流が流れる。それを聴いて判断できればいいけど、おそらく無理。適正なフィラメント電圧がかかっていてちゃんと動作していればフィラメントの断線がおこる可能性は低いが、トラブル時には対処のしようがない。
さて、後はサイドパネルを付けるのと、試聴を予定している。