無帰還でのダンピングファクタは1.1と低いし、利得は34.8倍もあるのでいつものようにNFBをかけてみることにした。NFBは暫定的に6dBとし、抵抗値は2.4KΩとなった。
特性を上記に示す。ダンピングファクタは2.9まで増えた。残留ノイズが無帰還での0.38mVに対して0.37mVと、殆ど変わらなかった。おそらくNFBの配線がKNFと同じで引き回されており、ノイズを拾っているんだと思う。
無帰還での周波数特性。すこしガタガタしているものの、高域ですんなり落ちていっている。
NFBをかけた時の周波数特性。70KHzあたりでわずかに盛り上がりができた。
位相補償容量を入れた時の周波数特性。グラフの縦軸が細かくなっているのに注意。この容量は聴感に影響を与えることがわかっているので必要最小限とし、盛り上がりが無くなる220pFという値とした。
本当は利得が0dBとなる周波数での位相を調べ、180度に対してどのくらい余裕があるか、それを位相補償容量を入れることでさらに余裕を持たせるなんてやっても良いが、手でいちいち計測しているので面倒くさくてやってられない。
ちなみにAnalog Discoveryだと入出力のGNDが共通だったと思うので使えないはず。自動計測するかどうか以前に、そういうことが引っかかってしまってはどうしようもない。
最終的に周波数特性は上記のようになった。
歪率特性。各周波数で良く揃っている。数W以上でいったん歪率が低くなっているのは、たまたま歪みを打ち消すように働いているため。実際はクロスオーバー歪みと上下のクリップが出ているので歪んでいるのは明らか。
歪率5%での出力は8Wとなった。以前ロードラインを引っ張って計算した時には5.6Wと試算しているから上出来ではなかろうか。