おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6B4Gシングルアンプのリニューアル

画像

姉妹ブログでさわりを書いたけど、6B4Gシングルアンプのリニューアルを考えている。

 

このアンプは10dBものNFBがかけられており、裸利得を下げてNFB量を減らしたい。また、初段にトランジスタのエミッタフォロアを追加してちゃんとしたA2級に対応したい。

 

画像

現状の回路図を上記に示す。裸利得は60倍あまりと過剰なので2SK170BLを2SK117BLに変更する。VR2を変化させると回路図の204Vのところも変動してしまうのでツェナーにより安定化する。

 

画像

A2級のロードラインを引いてみた。動作点はロードラインの真ん中あたりにするといいみたい。PCの画面上で定規を当てて決めている。グリッドを+10Vまで振ると仮定すると2.5KΩのロードラインでEb=230V、Ip=65mAあたりの動作点となる。最大プレート損失15Wに対して14.95Wなので、いちおう規格内に収まっている。

 

データシートの標準動作例でのIpは60mAなのだが、さらに増やすと最大プレート損失の規格内であっても真空管に過酷な動作を強いることを45シングルアンプの改造で学んだ。それを避けるためIpを減らすと出力も下がってしまう。

 

現状の回路ではEb=262Vとなっており、+Bを32Vも下げなければいけない。それはリプルフィルタのFETで発熱させるか、6B4Gのカソード抵抗で発熱させることになってしまう。

 

ところで、OPTであるU-808は2次側のタップを切り替えることにより1次インピーダンスが2.5KΩ・3.5KΩ・5KΩのように選べる。2.5KΩを3.5KΩに変更すればロードラインが寝るので、動作点をグラフの右下へ持っていくことができる。

 

画像

3.5KΩでロードラインを引いてみた。動作点はEb=245V、Ip=53mAあたりになる。プレート損失は13.0Wとなり規格内に収まっている。+Bは17V下げればよく、これなら対応可能だ。

 

画像

6B4Gまわりと+B電源部の回路を変更した。初段はまだ変更していない。

 

初段ならびに全体回路の変更は次回へ。

 

画像