ようやく試聴ができる、と意気込んで試聴記を書こうかなと考えていたのだが、CDの1枚分、1時間くらい経った時だった。4本あるうちの右端の1本の内部が赤熱していることに気づいた。いったい何が起きたんだろう?
赤熱しているところを拡大。
状況や、やったことを箇条書きにしてみた。
・1時間くらい試聴していると不具合が発生。
・SPからポッと小さい音がして右端のタマが赤熱しているのを発見。
・赤熱しても音は鳴っていたようだ。
・赤熱した4P1Lを別のに交換したが、そのタマで再び発生。
・起きた後に電圧を測るが正常(再現せず)。
プレート電圧、カソード電圧、グリッド電圧、フィラメント電圧はOK。
・ソケットの接触は大丈夫のよう。タマを揺すっても問題ない。
・基板をドライヤーで70℃位に温めたが再現しない。
プレート電圧・SG電圧は最大定格の250Vで使用していた。特にSG電圧が定格一杯というのがまずいのかもしれない。
原因がわからないので、+Bを273Vから263Vへ10V下げることにした。実効プレート電圧は241V、SG電圧も同様になった。
これで現象は再現しなくなったようだ。でもSG電圧が最大定格を超えてないのにこんなことが起こるものなのだろうか。
いろいろ考えているうちにフト、パラスチック発振が思い浮かんだ。そういえばSGに発振防止抵抗を入れてない。入れておいたほうが安心ではあるまいか。
R27とR28は手持ちの関係で180Ω1Wを使った。その他、+Bが下がったので2SK3566の発熱を抑えるため電源トランスのタップを230Vから215Vに変更。+Bは263Vを中心に上下できるようにR20を307Kに変更。初段の供給電圧が下がったためR16を見直して21.3Kとした。
+B電圧を下げたことによる出力の低下があるが、測定したところ歪率5%での出力は8.0Wから7.5Wになった。これくらいなら変わりないと言えるのではないだろうか。
また不具合が再発しないといいな。数日使用して安定性を確認するつもり。