6AQ8/ECC85のためにNFB抵抗を3.3KΩから2KΩに減らしたわけだけど、それに6N2Pを挿したら特性は一体どうなっているんだろうと思って測定してみた。
毎度おなじみの諸特性から。利得は15.4倍となりNFB量は13.5〜13.7dBとなった。NFB抵抗が3.3KΩの時に比べ3dBほど深くかかっている。DFは3.6から5.3に増えた。
周波数特性。低域の盛り上がりは消えた。3dB分上をカットしたようなカーブを描いている。
Lchの歪率特性。0.1%を割る領域へ突入(自社比)。
Rchの歪率特性。こちらもカーブが下に移動している。
特性的には良くなることが確認できた。でも試聴ではどうだろう、というわけで1号機と2号機を聴き比べてみることにした。1号機と2号機のアンプ部の回路はほぼ同じ。
結果は、2号機は優等生的で無難だけど華がない。1号機のほうが魅力的に聞こえる。
うーん。やっぱり過ぎたるは及ばざるが如しなんだね。 NFB抵抗を3.3KΩに戻して聴き比べる。甲乙つけ難い状態となった。CV4055シングルアンプの回路では、NFB量は10dBくらいが限度とみた。
NFB抵抗は低いほうが並列に入れた位相補正容量の効きは少なくなるはず。にもかかわらず音がおとなしくなってしまうのはNFB量自体が影響しているらしい。
よくアンプの真空管を取り替えて試聴なんかするけど、ボリュームを操作するだけじゃなくてNFB抵抗やら位相補正容量もそのタマに合った値にしないと実力を発揮できないばかりか、音の印象まで変わってきてしまうんじゃないのかな。