今までバラックを組んで何回かDC重畳でのシングルOPTのインダクタンスやインピーダンス測定をしてきたんだけど、ショートさせそうで怖いし、測定が不安定で測るたびに値が違ったりするのを何とかしたい。
これからどのくらい測定する機会があるかどうかわからないけれど、治具を作っておくことにした。シングルOPTをDC重畳で測定しようなんて自分以外は考えないと思うので、あくまで備忘録なのだし他の人に参考になるかどうかかなんてどうでも良いのだ(笑)。
治具はなるべく簡単な回路とし、測定時にスイッチを間違ったりしないようにする。
ちなみにプッシュプル用のOPTは想定していない。プッシュプル用はAnalog Discoveryみたいな平衡入出力が必要じゃないかと思うがよくわからない。
回路図を上記に示す。以下は備忘録を兼ねての回路説明。
・定電流回路
VR1でDCを重畳する電流値をセットする。VR1を時計方向に回し切ると大体80mA位流れて最大電流となるようにした。
オシレータの出力電圧が高いと定電流回路の動作電圧を割ってしまう可能性があるので、DC24VのスイッチングACアダプタを2個使って直列でDC48Vの電源電圧としたが妥当かどうかわからない。
・SW1
R1両端の電圧V1、OPTの端子電圧V2を切り替える。
・SW2
DC重畳のオンオフをスイッチで切り替える。また、オフの状態で電流測定端子に電流計をつなぎ、定電流回路の電流値をセットする。
・C3
オシレータへのDC電圧をカットするコンデンサでフィルムコンデンサとした。この容量とR1、OPTのインダクタンスでRLC直列共振回路を構成するので、共振周波数を下げるためにはC3の容量値を大きく取る必要がある。
C3はDC重畳時には電解コンデンサでも良いと思うが、DC重畳無しの場合は電解コンデンサの漏れ電流が測定にどのように影響するかわからないのでフィルムコンデンサとした。
・L1/L2/C1/C2
スイッチングACアダプタは高周波ノイズが含まれるので、LCフィルタで除去する。回路や値はテキトウ。
・オシレータ
出力電圧はメーカーでは4Vrmsで測定するようだが詳細不明。とりあえず私は1Vrmsで測定している。
・D1/D2
スイッチングACアダプタの起動不良を防止するダイオード。
・OPTのインピーダンスZ
Z=V2*R1/V1 [Ω]
・OPTのインダクタンスL
OPTのDCRをRpとすると、
L=√(Z^2-Rp^2)/2*π*f [H]
インダクタンスは周波数によって変化するので、50Hzでの値が一般的みたいだがよくわからない。
こんな感じでパーツを揃えた。ありゃBNCコネクタを撮影し忘れた。果たして足りているかどうか?