SV811-10Aシングルアンプ実験機のOPTをソフトンのRW-20に換装した。
シャーシに追加工するのは面倒だったので、Rコアトランスをケースから出してシャーシに直付けした。固定用に4.5mm穴を1個開けただけ。
トランスの上にくっついているのは発泡スチロールで、ひっくり返した時にパーツが当たらないようにしている。
変更後に電圧を測定した。SV811-10Aのプレート電流は60mAのままとした。
OPTの1次DCRが減ったのでSV811-10Aのプレート電圧が10V上昇した。なぜか+B電圧も上昇している。バイアス電圧は深くなり-17.7Vとなった。
諸特性を上記に示す。NFB抵抗は1KΩのまま、位相補正容量は付けていない。
無帰還とNFB6.2dBでの周波数特性。やはり予想したことが起きた。低域でレベル低下が起きているのは、OPTのインダクタンスが減ったことによるインピーダンス低下のためと思われる。高域は少し凸凹はあるものの素直に減衰している。
歪率特性。各周波数がバラけた。5%歪みでの出力は110Hzがリミットして9Wとなった。KA-5070Sと比較してみると、110Hzは全般に悪化、1KHzは低歪みに、10KHzは変わらずといったところ。
110Hzは周波数特性でレベル低下が起きていることから歪率が悪化していると考えられる。これはSV811-10Aの内部抵抗が高く、OPTのインダクタンスが低いために起きているのだと思う。
すこしだけ試聴したので感想を書いておくと、OPTの換装による音のヌケが改善されることを期待したのだがあまり印象は変わらなかった。エージングに期待(できるかどうかはわからない)。低音は軽くなった感じでこれは予想通り。
NFBをもう少し深くかけてみて低域特性が改善されるどうか、プレート電圧が上昇、ロードラインが寝たことからプレート電流を増やして様子を見ようと思う。