おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

17JZ8 CSPPアンプ・ちょこっと改造

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17JZ8 CSPPアンプの初段はFETと三極管のカスコードになっている。電源オフ後に三極管のヒーターが冷えてしまうと+B1がブリーダー抵抗のみの放電となるため、数分経っても電圧が下がらないことが気になっていた。

 

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回路図を上記に示す。電源オフ後はR18・R19・R20・R21でチョロチョロ放電される。+B1は定常時には実測442Vだったが電源オフ後1分で158V、2分で111Vとなかなか下がらない。

 

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LTspiceで+B1回路をシミュレーションしてみた。電源オフ後5秒で三極管のヒーターが冷えて電流が流れなくなるとした。

 

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シミュレーション結果。10秒後に電源オフ、その5秒後にヒーターが冷えた後は電圧がだら下がりになっている。電源オフ後1分後では163.2V。

 

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ではブリーダー抵抗R1・R2・R3・R4を1MΩから220KΩに減らしてみた。

 

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シミュレーション結果。電源オフ後1分後では44.3Vまで下がっている。

 

ブリーダー抵抗を変更しただけでは+B1電圧が下がってしまう。そこでR5を6.8KΩから6.1KΩに減らしたところ、電圧は元の449Vになった。

 

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シミュレーション結果を上記に表に示す。残留リプルの値も読み取って記入してある。回路変更後では4.1mVから5.5mVに増えた。

 

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実測した回路変更前後における残留ノイズと+B1電圧を上記に示す。+B1電圧は120秒後に11Vまで下がるから、それくらい待てばシャーシ内に手を入れても大丈夫ではないだろうか。残留ノイズは変わらなかった。 今のところ副作用は見られない。

 

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改造後の回路図。R17〜R21が変更したところ。