おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

SV811-10Aシングルアンプ・動作確認〜特性測定

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配線するたびに回路図にマーキングしていったから、最終的なチェックは簡単に済んだ。

 

動作確認はまず6V6GTを挿してカソード電圧とプレート電圧をチェック、グリッド電圧がバイアスボリュームで変わることを確認。

 

続いてSV811-10Aを挿してプレート電圧と電流をチェック、バイアスボリュームでプレート電流が70mAとなるように調整。

 

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電圧チェック結果を上記に示す。当初ハムバランサが狂っていたらグリッドバイアスを深くしないとSV811-10Aのプレート電流が70mAにならなかった。調整後に電圧が上記の値となった。

 

やはりSV811-10Aのフィラメント電圧が6.6Vと高い。データシートでは6.3V±0.3Vなので上限いっぱい。R27を0.15Ωか0.18Ωに変更しようと思う。他の電圧は設計通りで問題なし。

 

オシレータ・ミリボルトメータ・オシロスコープを接続して動作チェック、問題なし。今回も動作一発OKだ。

 

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諸特性を上記に示す。実験機とほぼ同じ特性が得られた。異なるのは実験機に比べ5%歪みでの出力が1W増えて12Wとなったくらい。残留ノイズは0.32mVで、配線の引き回しは問題ないようだ。

 

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周波数特性。高域の凸凹も実験機と同じだった。入手した2個のRW-20の特性は揃っていた。

 

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歪率特性。実験機と傾向は同じだった。1KHzでの歪み打ち消しがうまくいっているせいか、実験機よりも低歪みとなっている。5%歪みでの1KHzの出力は13Wだった。14W以上はグリッド電流が流れすぎるために測定していない。

 

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特性的には問題ないことがわかったので、実験機と試作機を2台並べて少し試聴してみた。やはりモノラルとステレオでは違うね。

 

出力に余裕があるせいかスケール感がある。中高音が繊細。女性ボーカルの声が魅力的だ。曲によって違う表情を見せる。

 

SV811-10Aのプレートは高い位置にあるから、6V6GTを前に持ってきても良かった。正面からでは6V6GTがSV811-10Aの陰に隠れてしまって全く見えない。

 

試作機のロッカースイッチは中央に寄り過ぎたかな。実験機のが左に寄り過ぎているのでそう見えるのかもしれない。

 

2台の消費電力が140Wで普段聴いている出力が0.1W+0.1Wというのはエコに反するけれど趣味だからいいのだ。140Wの暖房装置だと思えばいい。