SG-205シングルアンプの改造に着手してから1ヶ月強もかかってしまった。今回の改造内容はフィラメントの点火をスイッチング電源からトランスでの整流方式とし、シャーシ色を塗り替えようと考えたことだった。
スイッチング電源のあったところは整流回路とハムバランサが占めている。回路的には簡単になったがシャーシ内が空いた感じはしない。+B電源はヒータータップによる電圧のかさ上げをやめたので、代わりに24Vの電源トランスによるかさ上げ方式とした。
SG-205はフィラメント電圧を4.5Vにすると点火温度が高温になり過ぎ短命に終わるとのことなので4.0Vとなるように調整した。ヒータータップから0.06Ω(0.1Ω//0.18Ω)を入れたらAC100V換算でちょうど4.0Vとなった。
一旦完成したかに見えたのだが、クロストーク特性に不満があったのでさらに改造。+B1電源を左右チャンネル別とすることで最終的に満足できるクロストーク特性が得られた。
リニューアルが完了したアンプの外観。シャーシはつやありのダークグレーマイカメタリックにした。このほうが精悍に見えると思ったのでそうした。
SG-205の白いセラミックベースが浮いてしまっているが、黒の耐熱塗装を施したら良いかと思うが面倒なのでやらないことにする。
これは改造前のシャーシ内部。スイッチングACアダプタがかなりの場所を占めている。これを追い出したおかげで残留ノイズが0.4mVから0.2mVに減った。耳に聞こえないノイズなので自己満足の世界。
私より耳の良い?妻による試聴結果を以下に記す。
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・すごいクリアな感じがして良いと思った
・さわやかだね
・以前聴いたときはこんもりした感じがあったんだけど無くなった
・ボーカルもよく聞こえたし
・ロンダドール(管楽器)の音がきれいに聞こえた
・鈴の音がにごっていなくてきれい
・サンポーニャ(管楽器)の音が生みたい
・バランスも良い
・圧迫感が無いから聴いてて気持ちいい
・夏向きな感じ ・解像度が良くクリア
・一般的なアンプより真空管の持つ暖かみのある音に好感が持てる
・やっぱり伸びがあるよね
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私の感想
・曲によって表情を変える、表現力が豊か
・ながら聴きしているとハッとするところがあって聴き入ってしまう
・低音もしっかり出るし気持ちいい
クリアな感じが出たのは以前、初段にエミッタフォロアを追加した効果が大きいと思われる。今回の改造ではアンプ部には基本的に手を加えていない。
今回SG-205に電流を流しすぎてしまったりしたが壊れなくて良かった。予備のタマが無いので何かあれば万事休す。PSVANEの205Dなんて高すぎて買えないし、いっその事300Bシングルアンプに作り替えてしまったほうが良いかもしれない。