拙6J6パラプッシュプルアンプはクリスマス仕様なので来月後半には稼働させようかと思っている。ところがこのアンプ、最近のシングルアンプの音質向上で音質的に劣ってきてしまった。なんとかならないものだろうか。
とりあえずアンプの音出しをしてみる。なんだかスケール感に乏しく音量が低く感じる。プッシュプルアンプなのに低音があまり出ていないように思える。
このアンプは出力段が通常のDEPPの形式で、これを差動プッシュプルに変更したらどうなるだろうか。電源トランスのKmB150Fには0-140V-170V-200Vのタップがあり、今は200Vを整流している。それを170Vに変更し、カソードバイパスコンデンサ1000uFを0.01uFのフィルムに変更してみた。
今までの経験から出力段が差動アンプの音色は自分の好みに合わないことがわかっているので、0.01uFのバイパスコンデンサでDEPPの要素を混ぜてしまう。
とりあえず試聴してみた。結果は上々で、低音が出てくるし聴いていて悪い感じはしない。よし、これでいってみよう。
6J6の特性図に差動のロードラインを引いてみた。OPTは1次8KΩで2管が直列となるので1管あたりは4KΩとなるが、パラレルなので1管あたり8KΩ相当で線を引けば良い。
動作点はEb=160V、Ip=8.3mA、Eg=-2.4V、Pp=1.33WでPp max1.5Wの88.5%となる。電源トランスの+Bタップは0-140Vを使い、+Bはその1.3倍くらいの182V。
出力を計算すると1ユニットでは0.28Wとなった。パラレルでは2倍で0.56W。DEPPの1.5Wに対し半分以下だが拙宅では全く問題なし。
改造後の回路図を上記に示す。赤枠で囲んだところが変更箇所。
改造後に再び試聴する。良くなったと感じる。ただし長らく眠っていたので調子が出てきたのかもしれない。